暗号資産関連の金融サービスを手掛けるGalaxy(ギャラクシー)は、量子コンピューターがビットコインの暗号基盤に及ぼす将来的なリスクへの対応を目的に、「Galaxy Bitcoin Quantum Readiness Initiative」を立ち上げたと発表した。
最大500万ドル(約8億円、1ドル=160円換算)の助成金を用意し、ビットコイン向けの耐量子計算機暗号(PQC)の研究開発を支援するほか、専門家による助言体制を整備する。
ビットコインの安全性は楕円曲線暗号に依存しており、十分な能力を持つ量子コンピューターが実現すれば、将来的に暗号学的な安全性が破られる可能性がある。現時点では暗号解読に現実的な脅威となる量子コンピューターは存在しないものの、ギャラクシーは技術開発の進展を踏まえ、早期に準備を始める必要があるとしている。
同イニシアチブは、「開発者向け助成プログラム」「調査・情報発信プログラム」「量子アドバイザリー評議会」の3本柱で構成される。
助成対象には、量子攻撃耐性を備えた取引方式の実装・検証、ビットコインへの耐量子署名方式の導入、ウォレットやカストディ事業者向け移行ツールの開発、実装案の正式なセキュリティ監査などが含まれる。申請受付は発表と同時に開始し、助成金は個別審査を経て、マイルストーンに基づき交付する。
ギャラクシーの全社リサーチ責任者Alex Thorn(アレックス・ソーン)氏は、急速に進展する量子コンピューター分野と、耐量子暗号への本格的な対応を始めたばかりのビットコイン開発分野には隔たりがあると指摘。調査と開発者向け助成を通じて、その隔たりを埋める考えを示した。ギャラクシーは、機関やビットコイン関係者に対し、助成金の共同拠出や研究への協力も呼び掛けている。
|文・編集:Shoko Galaviz
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