ビットコイン(BTC)財務企業のStrategy(ストラテジー)は、7月13日にアメリカ証券取引委員会(SEC)に提出した8-K報告書で、7月6日から12日にかけてクラスA普通株約480万株を4億6670万ドル(約747億円、1ドル=160円換算)で売却したと発表した。
市場価格連動型(ATM)方式による資金調達で、期間中にビットコインの売買は一切行っていない。
ビットコインを保有する世界最大の上場企業であるStrategyの保有量は84万3775BTCで変化なし。一方で米ドル準備金は7月12日時点で30億ドル(約4800億円)に増え、1週間前の25億5000万ドル(約4080億円)から積み増した。
準備金は優先株の配当と債務の利払いに充てられ、未決済のATM売却分の見込み収益も含む。
Strategyは7月15日にSTRC優先株の初の月2回配当支払いを控えており、準備金の増強はこれに備えた動きとみられる。
今回の対応は、保有ビットコインを取り崩さず株式発行で配当原資を確保する「バランスシート規律」路線を鮮明にした。
ビットコインを財務準備に据える企業が相次ぐなか、Strategyが保有BTCに手を付けずに資金を回す姿勢を示したことは、業界全体のBTC売り圧力への警戒を和らげる材料となり得る。
ただ、月曜日に一時91.50ドルと長期的な安値水準で推移する普通株を売却したことは、既存株主の希薄化懸念と背中合わせでもある。
日本でも、メタプラネット(Metaplanet)を筆頭にビットコインを財務準備として積み増す上場企業が増えている。
保有BTCを売らずに配当や運転資金をまかなうStrategyの資金設計は、国内勢が同様の局面を迎えた際の先行モデルとして注目されそうだ。
|文・編集:井上 俊彦
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