ポイント
・6.1万〜6.4万ドルのレンジ推移
・AI株への資金流出が一服し底堅さ取り戻す
・ヘリ墜落で報復応酬もイラン情勢は緊張と緩和を繰り返し
・経済指標に注目戻る、CPIは前月比に注目
昨日一昨日のBTC市場
昨日一昨日のBTC市場は横ばい推移となった。概ね6.1万ドル(約970万円)から6.4万ドル(約1,025万円)でのレンジ取引に終始した。

BTCは8.2万ドル台で200日移動平均線に跳ね返されると、ETFフローの不振やストラテジー社の売りもあって7万ドル近辺で平行チャネルを下抜け、下げ足を速めた。一旦3月の安値6.5万ドルで下げ渋ったが、先週木曜日に下抜けると6.1万ドル台に急落した。
一旦ショートカバーで反発するも、サポートがレジスタンスに変わる形で6.4万ドル台で上値を重くし、金曜日に発表された強めの雇用統計で利上げ観測が浮上。米株が失速する中、BTCは一時6万ドルを割り込んだ。
週末のイスラエルによるベイルート爆撃に対し、イランがイスラエル本土へミサイルを発射したが、いずれも迎撃され、イスラエルに再報復を自重するよう米国が働きかけたこともあり、BTCはショートカバーで6.4万ドルにワンタッチした。
しかし、イスラエルの再攻撃もあり、週明けのアジア株は大荒れのスタートとなるとBTCは上値を重くした。イランが攻撃停止を宣言し、イスラエルもこれに続くと、再び6.4万ドル台に値を戻した。
少額売却で今回の下落の引き金を引いたストラテジー社が、1億ドルのBTC追加購入と1億ドルの配当準備金積み増しを発表したことも好感された。
しかし、サポートだった6.5万ドルで跳ね返されると、ホルムズ海峡で米軍の攻撃ヘリが墜落したとの報道で上値を重くした。火曜日の米株市場が高寄り後に失速すると、BTCは一時6.1万ドルを割り込んだ。
トランプ大統領はSNSで報復の必要性を投稿する一方、Axiosからは事故の可能性も示唆される中、BTCは6.2万ドル台に値を戻したが、米軍が報復攻撃を実施し、イランも米軍基地へ弾道ミサイルを発射する中、6.1万ドル台で上値を抑えられる展開が続いている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は、引き続き底値を固める展開を予想する。
雇用統計後、一時6万ドルを割り込んだBTCだったが、週明けはショートカバー気味に6.4万ドル台に反発し、底堅さを見せている。
今回の下落の一因がETFを通じたAI株ブームへの資金流出であると申し上げてきたが、その株の上昇が一服し反落を始めると、当初は連れ安となるものの、資金の流出も止まり下げ止まるパターンが始まった可能性がある。これは1月の金価格急騰・反落時にも同様のパターンが見られ、2月以降のBTC反発につながった。
また、金曜日のSpaceX巨額IPOを控えた換金売り不安が一服したことも指摘される。750億ドルの募集に対し2倍以上の応募があると報じられているが、すでにMMF残高が1,000億ドル以上増加しているそうで、投資家の手元資金は潤沢な模様だ。抽選が終われば落選した向きの資金が他市場に戻ってくる可能性もある。
イラン情勢は再び混沌としている。レバノンを巡る報復の応酬が続いたが、イランが攻撃停止を宣言し、イスラエルもこれに続いたことで一旦一服した。ところがその翌日に米軍ヘリが墜落し、再び報復の応酬が始まった。この一見不可解な動きは、両陣営が一枚岩ではないと考えると分かりやすい。トランプ大統領もイランの大統領府も本音では和平を推進したがっているが、イスラエルやイラン革命防衛隊(IRGC)の中には戦争を継続したい勢力が存在する模様だ。その結果、和平があと一歩というところで突発的な衝突が発生し、緊張と緩和を繰り返すパターンが続いている。ただ、市場もこのパターンに慣れてきており、弾道ミサイルが飛び交う状況下でも原油価格は90ドルを下回っている。
市場がイラン情勢への反応を薄くする中、経済指標に注目が戻ってきた印象だ。言い換えれば、原油価格の上昇が一服し、先週の雇用統計では久しぶりに経済指標で相場が動いた印象だ。そういう意味でも今晩のCPIに注目が集まる。特に原油価格高騰の影響を受けにくい前月比の数字に注目が集まりそうだ。予想では前月比でヘッドラインが+0.5%、コアが+0.3%となっている。
また、金融政策で言えば、一昨年8月に日銀の利上げ後の円高で円キャリーの巻き戻し懸念から株もBTCも大きく売られたことがあった。ただし今回は日経新聞の利上げスクープ後に円高は進んでおらず、そうした懸念は杞憂に終わりそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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