東京証券取引所は、Bitcoin Japan(旧堀田丸正)株について、6月9日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施する。同措置は6月8日に発表された。
短期間で株価が急騰し、信用取引の利用が過熱したことを受けた措置とみられる。
Bitcoin Japanは旧堀田丸正を前身とする企業で、ビットコイン・トレジャリー(DAT)事業など、デジタル資産領域への事業転換の計画を打ち出している。
同社をめぐっては、5月下旬以降、株価材料となるIRが相次いでいた。
5月27日、同社は米国子会社を通じてSpaceX株式を保有する非公開ファンドへ出資すると発表。
6月1日には新株予約権の大量行使により6.6億円を調達したことを開示した。
また、6月3日にはフィリップ・ロード代表取締役社長兼CEOが、同社のビットコイン(BTC)保有量が現時点でゼロであることを説明。
BTC取得に先立ち、ガバナンスやカストディ体制、セキュリティ体制などの整備を進めていると明らかにした。

こうした材料を受け、Bitcoin Japan株は大きく動いた。同社株は5月27日に付けた101円から急騰し、6月3日の終値は356円に上昇。5月27日の101円から見ると、約3.5倍となった。
さらに6月4日には一時369円まで上昇し、高値ベースでは約3.6倍まで急騰した。
一方で、その後は値動きが荒くなった。6月4日の終値は276円と急落し、6月5日には238円まで下落。短期間で急騰と急落を繰り返す展開となった。
こうした株価急騰を受け、東証は6月3日付でBitcoin Japan株を日々公表銘柄に指定していた。
日々公表銘柄とは、信用取引の利用が増えている銘柄について、信用取引残高などを毎日公表し、投資家に注意を促す制度だ。
ただ、その後も信用取引の過熱感が収まらなかったため、今回の信用規制に至ったとみられる。
今回の規制では、信用取引による新規の売付け・買付けに必要な委託保証金率が50%以上に引き上げられる。うち20%以上は現金で差し入れる必要がある。
信用取引とは、証券会社に保証金を預けることで、自己資金以上の金額で株式を売買できる仕組み。
通常、上場株式の信用取引では約定代金の30%以上の委託保証金が必要とされる。
例えば100万円分の株を信用取引で買う場合、通常は30万円以上の保証金が必要になる。
これに対し、今回の規制では保証金率が50%以上に引き上げられるため、同じ100万円分の取引でも50万円以上の保証金が必要になる。
投資家はこれまでより大きな資金を用意しなければ新規の信用取引を行いにくくなるため、過熱した売買を抑える効果があるとされている。
|文:平木昌宏
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