4月の回復を分解する──ビットコインとイーサリアムに生じた“需給構造の分岐”【エックスウィン】

● BTCは+11.85%、ETHは+7.28%と伸び率に明確な差
● 価格水準・高値更新ともにBTCが主導
● BTCは需要主導、ETHは供給変化主導の上昇
● 4月は“全面回復”ではなく“資金選別の始まり”

2026年4月、暗号資産市場は3月までの調整局面から明確な反発を見せた。しかし、その回復の内実を精査すると、ビットコインとイーサリアムの間には無視できない構造的な差が存在している。

まず価格とパフォーマンスの観点から整理する。ビットコインは4月1日の始値68,219ドルから4月30日には76,306ドルまで上昇し、月間で+11.85%のリターンを記録した。月中には79,500ドルまで上昇し、80,000ドルの節目に迫る場面も見られた。一方、イーサリアムは同期間に2,103ドルから2,256ドルへと上昇し、月間リターンは+7.28%にとどまっている。高値も2,466ドルと限定的であり、回復の勢い・到達水準ともにビットコインに劣後している。

この時点で明確なのは、4月の相場は「両方上昇した市場」ではなく、「ビットコイン主導の回復局面」であったという点だ。イーサリアムは上昇しているものの、その動きはビットコインに対して受動的であり、自律的なトレンドとは言い難い。

では、この差はどこから生まれたのか。その答えはオンチェーンデータに表れている。

ビットコインにおいて最も重要な指標の一つが、Coinbase Premium Indexである。この指標は、米国の取引所Coinbaseとグローバル市場の価格差を示し、主に機関投資家を中心とした現物需要の強さを測るものだ。4月はこのプレミアムが改善傾向を示し、マイナス圏からの回復が確認された。これは、ETFを含む米国主導の資金が市場に再流入していることを意味する。

さらに重要なのが、Exchange Netflowの動きである。4月のビットコインは取引所からの資金流出が優勢であり、市場に供給されるBTCの量が減少している。これは長期保有や機関による吸収が進んでいることを示し、「売られない構造」が形成されていることを意味する。

つまりビットコインは、「買われている」だけでなく「売られていない」という、需給の両面から支えられた上昇を実現している。これが+11.85%という強いパフォーマンスの背景である。

一方、イーサリアムの構造は大きく異なる。まずCoinbase Premiumの改善は限定的であり、米国主導の強い現物需要は確認されていない。これは機関資金が優先的にビットコインへ配分されていることを示唆する。

その代わりにETHの価格を動かしているのが、Exchange Netflowの変動である。4月は取引所への流入・流出の振れが大きく、特に流入増加局面では売り圧が強まり、上値を抑える動きが見られた。一方で流出局面では反発が起きるなど、「供給の変化に価格が反応する相場」が続いている。

この違いは極めて本質的だ。ビットコインは「需要によって押し上げられている資産」であるのに対し、イーサリアムは「売り圧が弱まることで上昇している資産」に近い。言い換えれば、BTCは積極的な資金流入による上昇、ETHは需給の緩和による反発である。

結果として4月の市場は、単なる回復ではなく「資金の選別が進んだ局面」として捉えるべきだろう。市場参加者はすべての資産を均等に買っているわけではなく、より明確な需要の裏付けを持つビットコインに資金を集中させている。

この構造は今後の相場にも重要な示唆を与える。もしイーサリアムがビットコインと同様に、Coinbase Premiumの改善を伴う現物需要の回復を見せれば、アルトコイン市場全体への資金波及が起こる可能性がある。一方で、この状態が続く限り、市場はビットコイン主導の構造を維持し、ドミナンス上昇の流れが継続するだろう。 4月は単なる反発ではない。

それは、「どの資産が選ばれるのか」が明確になった、構造転換の入り口である。

■ショート動画

(4月総括)回復、本当の勝者は?BTCとETHの違い【エックスウィン / ビットコインリサーチ】
https://youtube.com/shorts/3tIM4DN-Q_k

(4月総括)ビットコインが強い理由、チャートで分かる【エックスウィン / ビットコインリサーチ】
https://youtube.com/shorts/jbuQ6EZm8EI

(4月総括)イーサリアムが伸びない理由、チャートで解説【エックスウィン / ビットコインリサーチ】
https://youtube.com/shorts/mdrU3-7nTZg

■オンチェーン指標の見方

①Coinbase Premium Index:米国の主要取引所であるCoinbaseと、グローバル取引所との価格差を示す指標であり、特に米国の機関投資家や大口資金の動きを把握するために用いられる。一般的に、この指標がプラス圏で推移している場合は、米国主導の現物買いが優勢であり、機関資金の流入が価格を押し上げている可能性が高い。一方でマイナス圏にある場合は、海外主導の売りや米国需要の弱さが示唆される。単一の数値よりも、そのトレンドを継続的に追うことで、「誰が市場を主導しているのか」という資金の質を読み解くことができる点が重要であり、価格との関係性を見ることで上昇の持続性や信頼性を判断する材料となる。

②Exchange Netflow:暗号資産が取引所に流入しているのか、それとも流出しているのかを示す指標であり、市場における供給圧力の変化を把握するうえで重要な役割を持つ。取引所への流入が増加している場合、それは売却準備の資金が増えていることを意味し、短期的な下落圧力として機能しやすい。一方で流出が増えている場合は、資産が長期保有やコールドウォレットへ移動していることを示し、市場における売り圧の低下を意味する。特に価格との組み合わせで見ることが重要であり、下落局面で流出が増えれば「買い手による吸収」、上昇局面で流入が増えれば「利確売りの増加」といったように、需給の裏側にある参加者の行動をより立体的に把握することができる。

PR

ボーナスで始めるのにおすすめな国内暗号資産取引所3選

取引所名特徴

Coincheck
500円の少額投資から試せる!】
国内の暗号資産アプリダウンロード数.No1
銘柄数も最大級 、手数料も安い
無料で口座開設する

bitbank
【たくさんの銘柄で取引する人向け】
◆40種類以上の銘柄を用意
◆1万円以上の入金で現金1,000円獲得
無料で口座開設する

bitFlyer
初心者にもおすすめ】
◆国内最大級の取引量
◆トップレベルのセキュリティ意識を持つ
無料で口座開設する