● 今週のビットコインは、軟調な米雇用統計や米国株高を支えに一時BTC=87,000ドル(約1374万円)付近まで上昇したものの、中東情勢の悪化に伴う原油高や米金利上昇が重石となり、BTC=82,000ドル(約1295万円)付近まで反落した。
● 来週のビットコインは、米CPIや大手金融機関の決算を受けて相場の方向感を探る一方、追加利上げ観測や中東情勢を巡る警戒が強まれば、今週に続いて下値を試す展開も予想される。直近の価格レンジとして、上値はBTC=88,000ドル(約1390万円)、下値はBTC=80,000ドル(約1264万円)を意識する。
今週(10月2日~10月8日)の相場動向
相場回顧 BTC(ビットコイン):米雇用統計で上昇も、中東情勢悪化と金利上昇で反落
ビットコインは、軟調な米雇用統計や米国株高を支えに一時BTC=87,000ドル(約1374万円)付近まで上昇したものの、中東情勢の悪化に伴う原油高や米金利上昇が重石となり、BTC=82,000ドル(約1295万円)付近まで反落した。
9月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に下回ると、利上げ観測が後退し、ビットコインは一時BTC=87,000ドル(約1374万円)付近まで急伸した。しかし、その後は雇用減速による景気への懸念が意識されたほか、米長期金利が低下分を取り戻すと利益確定売りが強まり、BTC=84,000ドル(約1327万円)付近までたちまち急落した。
その後は、イランによるホルムズ海峡でのタンカーへの攻撃が続く一方、G7による緊急備蓄の放出や中東産原油の供給回復を受けて原油価格が下落。インフレ再燃への警戒が和らぐなか、ビットコインは買い戻された。さらに、企業決算やAIインフラ投資への期待からAI・半導体株を中心に米国株への買いが強まり、S&P500やNASDAQが史上最高値を更新。ストラテジー[MSTR]による3週連続のビットコイン追加購入も支えとなり、BTC=86,000ドル(約1358万円)台まで値を戻した。
しかし、イランによるタンカー攻撃がホルムズ海峡からカタール沖にまで拡大すると、原油供給への警戒が再び強まり、原油価格が上昇した。インフレ再燃への懸念から米金利とドル指数も上昇し、米国株や金が下落する中、ビットコインにも売りが波及した。9月FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨で年内の追加利上げが意識されたことも重なり、BTC=82,000ドル(約1295万円)付近まで下落した。

来週(10月9日~10月15日)の相場予想
BTC(ビットコイン)は米CPIと大手金融機関の決算が焦点、続落リスクも
来週のビットコインは、米CPI(消費者物価指数)や大手金融機関の決算を受けて相場の方向感を探る一方、追加利上げ観測や中東情勢を巡る警戒が強まれば、今週に続いて下値を試す展開も予想される。
まず、米金融政策では、来週10月14日に発表される9月CPIで、同月の原油価格高騰が物価にどの程度反映されたかが焦点となる。エネルギー価格の上昇に加え、コア物価にもインフレ圧力の広がりが確認されれば、米金利高とドル高を通じてビットコインへの売り圧力が強まりやすい。一方、物価の伸びが市場予想を下回れば、過度な利上げ警戒が和らぎ、買い戻しにつながる可能性がある。
米大手金融機関の決算発表にも注目したい。ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]やゴールドマン・サックス[GS]、シティグループ[C]、バンク・オブ・アメリカ[BAC]、モルガン・スタンレー[MS]などが相次いで決算を発表する。金利高が銀行収益に与える影響に加え、融資需要や信用コストを通じて米景気の底堅さが確認されれば、米国株とともにビットコインにも買いが入りやすいだろう。一方、貸倒引当金の増加など景気減速を示す内容となれば、米国株の調整が暗号資産市場にも波及する可能性がある。
米イラン情勢では、ホルムズ海峡周辺でタンカーへの攻撃が続き、原油供給への懸念が再び強まっている。対立が長期化して原油価格が高止まりすれば、インフレ再燃への警戒から米金利の上昇圧力が続き、ビットコインの重石となるだろう。一方、IEA加盟国による戦略石油備蓄の放出加速など、供給不安を和らげる動きもみられる。こうした対策によって原油価格が落ち着けば、インフレ懸念の後退を通じて相場の下支え要因となる可能性がある。
また、米長期金利が高水準で推移するなか、財政赤字や国債利払い負担への警戒にも引き続き注目したい。財政不安を背景に金利高とドル安が併存するようであれば、金と並ぶ代替資産としてビットコインが選好される可能性もある。
直近の価格レンジとして、上値はBTC=88,000ドル(約1390万円)、下値はBTC=80,000ドル(約1264万円)を意識する。
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