暗号資産(仮想通貨)決済基盤のMesh(メッシュ)は10月7日、トランプ一族が支援するWorld Liberty Financial(ワールド・リバティ・ファイナンシャル)との提携を発表した。
メッシュによると、この提携により、ワールド・リバティ・ファイナンシャルの米ドル連動型ステーブルコイン「USD1」を、世界数百万の加盟店で支払いに使えるようにする。発表は、シンガポールで開催された暗号資産イベント「TOKEN2049」で行われた。
メッシュの発表によると、対応するウォレットや取引所でUSD1を保有する利用者は、同社の決済基盤を導入したサービスで支払えるようになる。その際、必要な通貨変換はメッシュが自動で処理する。また、すでに同社の基盤を利用するサービスは、追加のシステム連携作業なしでUSD1に対応できるという。

USD1は、米ドルと1対1で交換できるよう設計されたステーブルコインで、米ドルの現金や米政府関連のマネー・マーケット・ファンド、その他の現金同等物で裏付けられている。このうち、マネー・マーケット・ファンドは、短期の金融商品などで運用する投資信託を指す。
ステーブルコインを保有していても、その通貨を受け付ける決済サービスがなければ、買い物には使いにくい。そこでメッシュは、利用者のウォレットや取引所口座と、加盟店の決済システムをつなぐ役割を担う。同社の決済サービスは、300以上のウォレットや取引所に接続している。
この仕組みでは、メッシュが決済時に通貨を変換するため、利用者が支払う通貨と加盟店が受け取る通貨をそろえる必要はない。加盟店は、設定したステーブルコインで代金を受け取り、対応地域では現地の法定通貨で受け取ることもできる。
一方、USD1を巡っては、トランプ大統領の公務と一族の事業との利益相反が指摘されている。ワールド・リバティ・ファイナンシャルの開示資料によると、同社はUSD1の裏付け資産から生じる利息を収益源としている。
米民主党の上院議員らは、暗号資産政策に影響力を持つ大統領が、一族の利益につながる事業の規制にも関与し得る点を問題視している。
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|文:平木 昌宏
|トップ画像:Shutterstock
|画像:メッシュ公式Xより(キャプチャ)


