JPモルガンら出資の決済基盤、英証券取引所と連携──国際送金の24時間化へ

ブロックチェーンを使った国際決済網を運営するPartior(パルティア)と、LSEG(ロンドン証券取引所グループ)が9月17日、協業を発表した。銀行間で決済に使う資金を24時間動かせるようにするための取り組みとなる。

両社はそれぞれの決済サービスをつなぐ仕組みを開発し、銀行とともに試験を進めている。2027年1〜3月からの本番稼働と、参加銀行の拡大を目指す。

国際決済では、銀行が取引に備えて相手銀行の口座へ資金をあらかじめ置く場合がある。営業時間や決済の締め時間にも左右されるため、使わない資金を待機させる負担が生じる。

今回つなぐのは、トークン化預金などを使って銀行間決済を処理するパルティアのブロックチェーン網と、LSEGの決済サービス「DiSH(ディッシュ)」だ。

両社は「2つのトークン化された資金決済ソリューション」を組み合わせるものと説明している。トークン化預金は、銀行預金をブロックチェーン上でデジタル表現し、送金や決済に利用できるようにした仕組みだ。

DiSHの信託口座を利用し、複数の銀行間で決済用資金を営業時間に左右されず移せるようにする。実現すれば、銀行が相手銀行ごとの口座に資金を事前に置く負担を減らせる可能性がある。

発表には、J.P. Morgan(JPモルガン)、Deutsche Bank(ドイツ銀行)、Standard Chartered(スタンダードチャータード)の幹部もコメントを寄せた。JPモルガンは同行のブロックチェーン上の預金口座を使う顧客が24時間取引できる点に期待を示し、ドイツ銀行も営業時間外の事前資金配置を減らせる点を挙げた。

パルティアは2021年にJPモルガンやDBS銀行などが設立を発表した。一方、LSEGは2026年1月にDiSHを発表しており、今回の協業では両者を接続し、銀行間の資金管理を24時間化する。

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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock