約3年ぶりの米利上げ迫る──2023年のチャートが示すビットコイン投資家の心理【エックスウィン】

日本時間9月17日未明、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される。市場では利上げ確率が9割を超え、実施されれば2023年7月以来、約3年ぶりとなる。ビットコイン市場でも警戒が高まる局面だが、「利上げ=価格下落」と単純に結論づけることはできない。

添付チャートは、2023年の4回の利上げと、ビットコイン短期保有者の支出利益率「STH-SOPR」を重ねたものだ。灰色がBTC価格、紫色がSTH-SOPR、赤い水平線が損益の境目となる「1」を示している。

STH-SOPRは、保有期間155日未満のコインが移動した際の利益・損失を測る指標だ。1を上回れば平均的に利益を伴う移動、下回れば損失を伴う移動を意味する。短期保有者の利益確定や損切りの傾向を読み取れるが、すべての移動が実際の売却とは限らない。

2023年を振り返ると、利上げ後の反応は一様ではない。2月の利上げ後には指標が1を割り込む場面が見られた。一方、3月の利上げ後は1を上回る局面も多く、BTC価格は4月にかけて上昇した。金融引き締めが続くなかでも、市場は上昇する余地を残していた。

5月の利上げ後には1を下回る動きが目立ち、7月の利上げ後も1付近で推移した後、8月の価格急落時に大きく低下した。ただし、7月の決定から急落までは時間があり、このチャートだけで利上げが下落の直接原因だったとは断定できない。

今回の焦点も、利上げの有無だけではない。すでに市場が相当程度織り込んでいるなら、価格を動かすのは追加利上げの示唆や、今後の金利見通しが予想より厳しいかどうかだ。想定内の決定なら、不透明感の後退が買い戻しにつながる可能性もある。

発表後に注目したいのは、STH-SOPRが1を下回った際、その状態が続くかどうかである。価格下落とともに1割れが長引けば、損失確定の継続を示す。一方、短期間で1を回復し、価格も安定すれば、売り圧力を吸収している可能性がある。

約3年ぶりという見出しは投資家の不安を刺激する。しかし、判断材料となるのは、発表直後の値動きに加え、その後の保有者の行動だ。2023年のチャートは、同じ利上げでも市場の反応が異なることを示している。

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