BTC(ビットコイン)は米FOMCと日銀会合を控え金利動向を見極める展開か【マネックス証券】

● 今週のビットコインは、米雇用統計を受けて金融引き締めへの警戒が強まったことに加え、米国とイランの軍事的対立を背景とした原油高も重石となり、上値の重い展開となった。

● 来週のビットコインは、米FOMC(米連邦公開市場委員会)を中心とする日米金融政策に加え、米イラン情勢や米CLARITY法案の審議動向が相場の方向感を左右する展開が予想される。直近の価格レンジとして、上値はBTC=83,000ドル(約1278万円)、下値はBTC=75,000ドル(約1155万円)を意識する。

今週(9月4日~9月10日)の相場動向

相場回顧 BTC(ビットコイン):米雇用統計と米イラン情勢を受け下落、CPIを前に上値の重い展開に

ビットコインは、米雇用統計を受けて金融引き締めへの警戒が強まったことに加え、米国とイランの軍事的対立を背景とした原油高も重石となり、上値の重い展開となった。

週初は、前週のウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事のハト派寄りの発言を受けて一時BTC=82,000ドル(1262万円)台まで上昇したものの、8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を大きく上回る16.2万人増となると、追加利上げへの警戒が強まった。米金利が上昇する中、ビットコインは下落に転じ、BTC=80,000ドル(約1232万円)を割り込んだ。

その後、レイバーデイで米国市場が休場となり、ビットコインはもみ合いとなった。しかし、米国がイランの原油タンカーを攻撃したのに続き、イランが米艦船や中東の米軍拠点を攻撃するなど軍事的対立がエスカレートすると、原油価格が上昇し、インフレ再燃と米金利上昇への警戒が強まった。これを受けて米国株が下落すると、ビットコインもBTC=78,000ドル(約1201万円)付近まで下げ幅を拡大した。現物ETFも資金流出に転じ、需給面での支えが弱まった。

足元では、9月11日に発表される8月の米消費者物価指数(CPI)を前に様子見姿勢が強まっている。米国とイランを巡る緊張から積極的な買いは手控えられ、ビットコインは下値を模索する展開となっている。

来週(9月11日~9月17日)の相場予想

BTC(ビットコイン)は米FOMCと日銀会合を控え金利動向を見極める展開か

来週のビットコインは、米FOMCを中心とする日米金融政策に加え、米イラン情勢や米CLARITY法案の審議動向が相場の方向感を左右する展開が予想される。

まず、本日発表される8月米CPI後の市場の利上げ観測の変化を確認したい。物価の伸びが鈍化すれば利上げ観測が後退する一方、上振れればインフレへの警戒が強まり、その結果を踏まえて迎えるFOMCへの注目が一段と高まるだろう。

最大の焦点はFOMCである。足元では政策金利の据え置きと利上げを巡って見方が分かれており、据え置きとなれば、米金利の落ち着きとともにビットコインへの買いが入りやすい。一方、0.25%の利上げに踏み切れば、年内の追加利上げへの警戒から米金利上昇とドル高が進み、売り圧力が強まる可能性がある。政策決定に加え、ウォーシュFRB議長の会見で今後の金利見通しについてどの程度踏み込んだ発言があるかにも注目したい。

また、日銀金融政策決定会合については追加利上げが市場にほぼ織り込まれている。FOMCが据え置く一方で日銀が利上げに動けば、日米金利差の縮小によるドル安がビットコインを支える可能性がある。ただし、円キャリートレードの巻き戻しが進めばリスク資産全般への売りにつながる恐れもあり、市場の反応を見極めたい。

米イラン情勢では軍事的対立が続き、原油価格も高止まりしている。報復の応酬が激化して原油高がさらに進めば、インフレ懸念や金利上昇への警戒が強まり、ビットコインの上値を抑える要因となるだろう。

米国におけるCLARITY法案の審議動向にも注視が必要だ。9月15日に上院で予定されるクロージャー動議(討論終結動議。議会の長期化や議事妨害を防ぎ、審議や採決を強制的に進めるための手続き)の採決で必要な60票を確保し、本会議での審議に前進すれば、規制明確化への期待から買い材料となりうる。一方、否決されれば審議先送りへの失望から売りが強まる可能性がある。

直近の価格レンジとして、上値はBTC=83,000ドル(約1278万円)、下値はBTC=75,000ドル(約1155万円)を意識する。

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