暗号資産(仮想通貨)専業11年目の墨汁うまい(@bokujyuumai)です。ビットコイン(BTC)はドル建てで一時8万ドルを回復、イーサリアム(ETH)は2550ドルを記録しました。この価格上昇はアルトコイン全体にも波及し、暗号資産市場全体の上昇となっているのです。
本稿では今回、なぜビットコインやイーサリアムだけでなく、暗号資産全体が高騰したのか、2026年末に向けての相場が重要な理由についてわかりやすく解説をします。
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米財務省による間接的金融緩和
今回のビットコイン及びイーサリアム、ひいてはアルトコイン全体に波及したのはいわゆる「リスクオン」であり、投機的な動きではなく主な原因は米財務省における米長期国債の買戻しを最低でも2倍以上にするという発表が主因となっています。
2026年8月19日、財務省によると9月9日からこれまで実施してきた米国債の買い戻しが1回当たり20億ドルから40億ドル以上に引き上げると発表。FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げを渋って、経済指標によっては利上げ観測の可能性もでてきている中、財務省が別の経路で実質的な間接的金融緩和を強めたということが市場全体へのリスクオンの動きを誘ったということになるのです。
既にある程度下げ止まっていたビットコインやイーサリアムはこれに機敏に反応し、強い回復を見せたというのが主な原因といえるでしょう。
ビットコインが下げ止まっていた理由
このビットコインの下げ止まりには理由があり、機関投資家向けのビットコインやイーサリアムなどの先物取引を提供するCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)では既にサインが出ていました。
米商品先物取引委員会(CFTC)の公開しているネットポジション(Net Position)がロングに転じており、2025年10月の中国によるレアアース規制を起点とした下落から、ショートが続々と解消していったことを示すわけです。
このネットポジションはロングポジションからショートポジションをマイナスして計算するもので、CFTCにより火曜日時点のネットポジションを金曜に公開されています。すなわち上記チャートではこれまでがショートが優勢、つまり売り込みまたはヘッジされていたポジションが解消され、ロングに転じていることを示しているわけです。
機関投資家はビットコインロングに転じている?
このネットポジションはあくまでロングからショートを引いて計算したものであり、例えば、ロングが110億ドル、ショートが100億ドルの場合も、ロングが210億ドル、ショートが200億ドルの場合も、ネットポジションは同じ10億ドルのロングとなります。つまり、ネットポジションだけでは市場全体の建玉規模や、誰がポジションを取っているのかまでは見えないのです。
すなわち重要なのは誰がどのようにポジションを取っており、ロング優勢に転じたのか?を理解することです。CFTCが公開するネットポジションには下記チャートのようにヘッジファンドやアセットマネージャーなど、トレーダーのカテゴリごとにデータが細かく出ているのです。Open Interestsはポジションにおける未決済建玉を指し、現在の市場における決済されていないポジション数を指します。
CMEビットコイン先物の未決済建玉はヘッジファンド(Hedge Funds)におけるポジション数の減少が2025年末から、さらにビットコイン下落により一時100億ドルを超えていたポジションが25億ドル前後まで減少していることがわかるでしょう。

出典:The Block – Net Positions of CME Bitcoin Futures by Trader Category
すなわちこれまで下落を狙ったショートや、ブラックロックなどのビットコインETFで持っているポジションのヘッジ目的だった空売りが減少し、ロングに転じたと考えることができるというわけです。
アセットマネージャーは変わらずロングを維持しており、これからの下落警戒より上昇の可能性を考慮しはじめた段階だったと考えることができるのです。
ビットコインの今後の重要なファンダメンタルは?
ビットコインはこれまで米国における経済影響を強く受け、2025年10月から約1年間の下落を継続してきました。
ですが6万ドルをサポートラインに上記で見てきたヘッジファンドのショートポジション解消からアセットマネージャーのロング優勢で下げ止まりとなっており、さらに財務省の国債買戻しが市場には間接的な金融緩和に近い政策として受け止められたことでトレンドが変化してきたことになるわけです。
一方で9月9日からは長期米国債の金利を安定させるためのこれまでの2倍以上となる40億ドル規模での買戻しが開始し、9月15日にはクラリティ法案のクローチャー投票、11月には共和党の議席を守れるかの重要となる中間選挙とファンダメンタルが盛りだくさんとなっているのです。
ここにFRBはタカ派な発言をしている一方、実際にヘッジファンドのショートが解消され続けていることを考慮すると、クラリティ法の可決可能性が上がれば年末に向けてビットコイン史上最高値に向けて回復していくことが予測されるでしょう。



