月足は12ヶ月移動平均線を超えられるか?

今月のビットコインは、992万円近辺から取引を開始しました。月初から買いが優勢となり、足元では1260万円近辺まで上昇しています。月間の上昇率は約26%となっており、前月までの弱含みから一転して、強い反発を見せる展開となりました。
月足では、価格が12カ月移動平均線(12EMA)を上回って推移しています。長期の移動平均線を回復したことで、これまで続いていた弱気基調が後退し、長期足ベースでは上昇トレンド入りが示唆されます。特に、月足で明確に移動平均線を上回っている点は、中長期の買いが入りやすい地合いへ変化していることを示しています。
一方で、上値では5月に付けた1300万円近辺の高値が重要なレジスタンスとして意識されます。足元の価格は同水準に近づいており、短期的には利益確定売りや戻り売りが出やすい価格帯です。1300万円を明確に上回ることができれば、月足ベースで高値更新が意識され、上昇トレンド継続への期待が強まります。
週足のテクニカルは改善するもADXは低下傾向

今月のビットコイン週足は、8月の3週目に大きく上昇し、8週移動平均線(8EMA)を明確に上回りました。8月初週は1000万円近辺で上値の重い展開となっていましたが、その後は買い戻しが強まり、短期的なトレンドは改善しています。週足ベースで移動平均線を回復したことは、押し目買いが入りやすい地合いへ変化していることを示しています。
今年は4週連続陽線を記録する場面がすでに複数回あり、短期的には買いが継続しやすい相場環境が続いています。今回も1000万円近辺で下げ渋った後に強く反発しており、同水準が中期的なサポートとして意識されやすくなっています。
MACDは2月以降、上昇傾向を維持しています。価格が一時的に弱含む場面があっても、MACDの改善が続いていることから、長期的には1000万円近辺が大底として意識される可能性があります。テクニカル面では、下落局面で売りが加速するというよりも、押し目では買いが入りやすい状態にあると考えられます。
一方で、ADXは低下傾向となっており、トレンドの勢いはやや鈍化しています。価格は1300万円近辺のレジスタンスに近づいており、同水準では利益確定売りや戻り売りが出やすい可能性があります。ADXの低下を踏まえると、1300万円をすぐに突破するというよりも、同水準近辺で揉み合う展開も想定されます。
ショートポジションの清算は過去最大級に

8月19日には、ビットコイン先物市場で約6.9億ドル規模のショートポジション清算が発生しました。これは過去5年で最も高い水準となっており、今回の急騰が単なる現物買いだけではなく、ショートポジションの巻き戻しを伴った上昇であったことを示しています。
先週のビットコインは、1000万円近辺での揉み合いを上抜けた後、短時間で大きく上昇しました。価格がレジスタンスを突破したことで、下落継続を見込んでいたショートポジションの損失が拡大し、強制清算が連鎖的に発生したと考えられます。このショート清算が買い戻しを誘発し、上昇の勢いをさらに強める要因となりました。
過去の4年サイクルでも、大規模なポジション清算が相場の転換点付近で発生することがあります。弱気ポジションが一気に解消されることで、売り圧力が後退し、その後の上昇トレンドにつながるケースがあるためです。今回の清算規模は過去5年で最大級であり、相場の反転シグナルとして注目するには十分な大きさだったといえます。
一方で、ショート清算による上昇は一時的な需給要因でもあります。清算が一巡した後に新規の現物買いやETF経由の資金流入が続かなければ、上昇の持続力は弱まる可能性があります。そのため、今後はショート清算後の価格を維持できるかに加え、機関投資家や現物市場からの買い需要が相場を下支えするかが重要です。
米国現物ETFのネットフローは流入が目立つ

米国現物ETFのネットフローを見ると、足元では資金流入が連続しています。8月中旬以降はプラスのフローが目立ち、流入額も増加傾向となっています。ビットコイン価格が急騰した局面でもETF経由の買いが確認されており、現物需要の回復が相場を下支えしていると考えられます。
特に、直近の流入は単発ではなく複数日にわたって続いている点が重要です。ETFへの継続的な資金流入は、機関投資家を中心とした買い需要が戻っている可能性を示しており、今回の上昇がショート清算だけではなく、現物需要にも支えられていることを示唆しています。
また、月初はETFへの資金流入が入りやすい傾向があり、9月前半にかけてもこの流れが続くかが注目されます。現在のようにETF経由の買いが続けば、ビットコインは高値圏でも下値を支えられやすく、強い相場が継続しやすい地合いとなります。
まとめ
・今月のビットコインは992万円近辺から取引を開始し、足元では1260万円近辺まで上昇しました。月間上昇率は約26%となり、強い反発を見せています。
・月足では12カ月移動平均線を上回り、長期足ベースで上昇トレンド入りが示唆されています。1000万円近辺は中長期の大底として意識されやすい水準です。
・8月19日には約6.9億ドル規模のショート清算が発生し、過去5年で最大水準となりました。今回の急騰は、ショートポジションの巻き戻しが大きく影響したと考えられます。
・米国現物ETFには足元で資金流入が続いており、流入額も増加傾向です。機関投資家からの買い需要が相場を下支えしている可能性があります。
・一方で、1300万円近辺は重要なレジスタンスとして意識されます。ADXは低下傾向にあり、同水準では一度揉み合う展開も想定されます。
・来月は1300万円を明確に突破できるかが最大の焦点です。突破できれば上昇トレンド継続が意識され、反対に上値を抑えられる場合は、12カ月移動平均線や1100万円台で下値を固められるかが重要になります。


