米サイファーパンク、世界最大のZcashのマイニング設備群を稼働

・Cypherpunk Technologies(サイファーパンク・テクノロジーズ)は、世界最大のZcash(ジーキャッシュ)のマイニング設備群を稼働させ、米国内の施設で合計4.2 GSol/sのハッシュレートを展開した。
・同社は、Winklevoss Capital(ウィンクルボス・キャピタル)との3333万ドル相当の株式ベースの取を通じて、マイニング設備を取得した。
・サイファーパンクは、マイニング事業によってZECを財務資産として保有・蓄積する戦略を強化するとともに、追加のZEC取得やプライバシー技術への投資資金を生み出すとしている。

サイファーパンク、ウィンクルボスとの3333万ドルの取引を経て4.2 GSol/sのZECマイニング設備を稼働

Cypherpunk Technologies(サイファーパンク・テクノロジーズ)は8月18日、同社が「稼働中としては世界最大」とする暗号資産ジーキャッシュ(ZEC)のマイニング設備を稼働させた。

同社によると、米国内の複数施設でEquihashアルゴリズムによる約4.2 GSol/sのハッシュレートを展開しており、ジーキャッシュネットワーク全体のハッシュレートの18%に相当する。

サイファーパンクは、Winklevoss Capital(ウィンクルボス・キャピタル)との3333万ドル相当の株式を対価とする取引を通じて、マイニングインフラを取得した。

この取引により、公開市場の投資家は、同社がすでに進めるZECの財務戦略に加え、ジーキャッシュのマイニング事業にも直接的な投資エクスポージャーを得られるようになる。

3333万ドルの取得対価は、Winklevoss Treasury Investments(ウィンクルボス・トレジャリー・インベストメンツ)に発行したプリファンデッド・ワラントによって決済された。

このワラントは、サイファーパンクの普通株4329万株を1株当たり0.001ドルの行使価格で取得できるものだ。同社によると、この取引は、サイファーパンクの普通株について1株当たり0.77ドルの購入価格に相当する。

「これまで、投資家がジーキャッシュのマイニングに投資するための選択肢は限られていた。今回のマイニング設備の取得によって、サイファーパンクはその状況を変えることになる」─ Cameron Winklevoss(キャメロン・ウィンクルボス)氏とTyler Winklevoss(タイラー・ウィンクルボス)氏

サイファーパンクによると、現在のマイニング事業は、高い稼働率とホスティング料金面でのメリットを享受している。

現在のZEC価格を基準にすると、サイファーパンクは、獲得可能なマイニング市場の規模を年間2億5000万ドル超と見積もっている。

マイニング設備は、最新世代の「Z15 Pro」マイニングマシンと、それに付随するホスティング契約で構成されている。

Cypherpunk Mining(サイファーパンク・マイニング)は、資産購入契約に基づき、Moria Mining(モリア・マイニング)とウィンクルボス・トレジャリー・インベストメンツからこれらの設備を取得した。

ZECマイニングを財務戦略の新たな収益源に

サイファーパンクは、自社が現在、企業として最大のZEC保有者だとしている。

発表によると、同社はすでに32万3394.38 ZECを保有しており、ジーキャッシュの流通供給量の約1.92%に相当する。同社は、ジーキャッシュの総供給量の5%を保有することを目標としている。

一方、今回発表されたマイニング事業によって、サイファーパンクの戦略は単にZECを蓄積するだけにとどまらなくなる。

マイニングを通じて新たに発行されるZECを直接受け取れるため、ZECの保有拡大という目標を加速させる可能性がある。

同社によると、マイナーには毎月約4万3800 ZECが報酬として付与されている。

また、サイファーパンクは、ZECのマイニングコストが現在の現物価格を大幅に下回っており、マイニング事業によって同社の財務ポジションをさらに強化できる可能性があるとしている。

この戦略は、同社のマイニング事業とジーキャッシュネットワークの間に経済的な結びつきも生み出す。

マイニング能力の拡大はネットワークのセキュリティ向上に寄与する可能性がある。ジーキャッシュネットワークが強固になれば、結果としてサイファーパンクが財務資産として保有するZECの価値を支えることにもつながる可能性がある。

「ZECの財務資産を拡大し、ZODLへ投資したことに続き、ジーキャッシュのマイニングは、我々が構築を進める一連のプライバシー技術を構成する次の要素となる」─ サイファーパンクの最高投資責任者(CIO)を務めるWill McEvoy(ウィル・マケボイ)氏

マケボイ氏によると、マイニングによるキャッシュフローは、今後の事業成長やZECの追加取得、プライバシー保護技術への投資に柔軟性をもたらす可能性がある。

サイファーパンクはまた、マイニング部門の責任者として、業界で長年の経験を持つKevin Zhang(ケビン・ジャン)氏を迎える。

ジャン氏は2014年にビットコイン(BTC)のマイニングを開始し、2016年にはジーキャッシュのマイニングも始めた。大規模なBTCマイニング施設の構築経験を持つほか、以前はFoundry(ファウンドリー)で大規模なマイニングインフラの構築にも携わった。

ジャン氏によると、マイナーには1日当たり約1440 ZECが報酬として付与されている。同氏は、ネットワーク全体のハッシュレートが大幅に上昇した場合でも、ジーキャッシュのマイニングは経済的な魅力を維持できるとの見方を示した。

8月中旬時点のZEC価格である1枚約504ドルを前提とすると、ジーキャッシュのマイニングは現在、AI向けコロケーション事業やBTCマイニングを上回る収益を生み出しているとジャン氏は説明している。

ジャン氏は現在の機会を2016年当時のBTCマイニングの初期段階になぞらえ、サイファーパンクには今後さらに大きな事業拡大の余地があるとの見方を示した。

今回のマイニング戦略は、サイファーパンクが展開する、より広範なプライバシー技術ポートフォリオとも合致する。

同社はZECを財務資産として保有するほか、Zcash Open Development Labs(ZODL)にも投資している。ZODLは、サイファーパンクが「最も広く利用されているジーキャッシュウォレット」と説明する「Zodl」を手がけている。

これによりサイファーパンクは、マイニング、財務資産としてのZECの蓄積、ウォレットインフラまで、ジーキャッシュエコシステムの複数の領域に関与することになる。

同社は今後、ジーキャッシュのマイナー、開発者、そしてより広範なエコシステムをつなぐ橋渡し役としての地位を確立する方針だ。

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