・BTCは、米国とイランの60日間の交渉期限が切れる中、トランプ氏がオマーンを爆撃すると警告したことで原油市場のボラティリティが高まり、2.5%上昇して6万4426ドルに達した。
・BTCのショートポジションは8100万ドル超が清算され、24時間の清算総額8680万ドルの90%以上を占めた。
・BTCは7日・30日単純移動平均線(SMA)を回復したものの、90日・180日SMAを下回っており、6万5000〜6万9000ドル付近が引き続き上値抵抗帯となっている。
トランプ氏のオマーン爆撃警告と米・イランMoUの期限到来でブレント原油90ドル台、BTCも上昇
BTCは8月17日(月)に2.5%上昇し、7月14日以来最大の1日上昇率を記録した。中東情勢の緊張が再び高まり、世界の金融市場に影響を及ぼしたことが背景にある。
今回の値動きは、ドナルド・トランプ米大統領が、イランとの交渉をオマーンが「邪魔をする」のであれば同国を爆撃すると警告したことを受けたものだ。
Fox News(フォックス・ニュース)は、6月17日に締結された米国・イラン間の覚書(MoU)で定めた60日間の交渉期限が、新たな正式合意がないまま終了する中、トランプ氏がオマーンへの爆撃を警告したと報じた。
約6カ月に及ぶ米国とイランの対立の間、ホルムズ海峡は大部分が閉鎖された状態が続き、世界で最も重要な原油輸送ルートの一つが混乱している。
米国とオマーンはそれぞれ、海峡の再開を巡ってテヘランと交渉を進めている。一方、イラン当局者は17日、オマーンとの合意締結が近いと明らかにした。BBC News(BBCニュース)によると、MoUを延長する考えがあるかと問われたトランプ氏は「ない」と回答した。

ブレント原油は4月、紛争が続く中で113ドルを超えて上昇したが、6月の一時的な停戦を受け、7月2日には70ドルまで下落した。
その後、衝突や空爆が再び相次いだことで、原油価格は徐々に上昇した。米国とイランのMoUで定めた60日間の交渉期限を迎えた17日、ブレント原油先物は2.7%上昇し、1バレル=90.87ドルで取引を終えた。
先行きについては、WTI原油先物のカーブは引き続き右肩下がりとなっており、2026年9月限の約85ドルから2027年5月限の約75ドルまで低下している。
ただし、各限月の原油先物価格は上昇しており、市場参加者が新たな不透明感を価格に織り込んでいることを示している。
BTCショート8100万ドルの清算とStrategyの「売却なし」開示が上昇を加速
市場の資金の流れが変化する中、BTCは先物市場で発生した急激なショートスクイーズを追い風に上昇を加速させた。
CoinGlass(コイングラス)のデータによると、24時間の清算総額8680万ドルのうち、ショートポジションの清算は8130万ドルに達し、全体の93.4%を占めた。

このうち6800万ドル超のショート清算は、トランプ氏によるオマーンへの爆撃を示唆する発言が報じられた後に発生した。
一方、BTC先物の未決済建玉(OI)は3.5%増の490億ドルとなり、現物価格の2.2%上昇を上回った。先物取引高も130%以上増加し、487億ドルに達した。
これらの動きは、今回の上昇に伴って投機的なポジションが再び積み上がっていることを示している。
ストラテジーが17日に提出した最新の規制当局向け資料も、BTC上昇を後押しする材料となった。
企業として最大のBTC保有者である同社は、MSTR株346万株の売却を通じて3億3370万ドルを調達した一方、BTC保有量を84万447BTCに維持し、米ドル準備金を48億ドルに増やしたことを明らかにした。
これは、8月10日の開示で、同社が1690BTCを1億860万ドル、1BTCあたり平均6万4262ドルで売却したと明らかにしていたこととは対照的だ。

予測市場では、ストラテジーが8月11〜17日の期間中に再びBTCを売却するとの見方が広がっていた。
Polymarketでは、ストラテジーが追加売却を発表する予想確率が8月12日に63.5%まで上昇した。その後、14日(金)には44%、17日(月)早朝には16.5%まで低下した。
結果的に追加売却がなかったことで、市場が警戒していた売り圧力が取り除かれ、BTCの反発を支える要因となった。
BTC価格予想:6万5000ドルのレジスタンスが上昇継続の焦点に
テクニカル面では、BTCの短期的な見通しは17日に改善したものの、回復はまだ完全ではない。
8月17日時点のBTC価格は6万4426ドルで、7日SMAの6万3375ドルと30日SMAの6万4170ドルを上回っている。
これらの短期移動平均線は直近のトレンドを示す指標であり、現在は価格を下支えするサポートとして機能する可能性がある。
一方、90日SMAは6万5114ドルに位置しており、6万5000〜6万5100ドルが最初の主要なレジスタンスとなっている。
BTCはさらに、長期トレンドを示す180日SMAの約6万8922ドルを大きく下回っており、上値にはより強い抵抗が残っている。

モメンタムも改善している。
相対力指数(RSI)は平均49付近から54まで上昇し、中立水準とされる50を再び上回った。
RSIは価格変動の勢いと強さを測る指標で、一般的に50を上回ると上昇モメンタムの改善を示す。一方、現時点ではまだ買われ過ぎを示す水準には達していない。
6万5100ドルを継続的に上回れば、回復基調が一段と強まり、6万8900〜7万ドルまで上値余地が広がる可能性がある。
一方、30日SMAの6万4170ドルを維持できなければ反発の勢いは弱まる。さらに6万3375ドルを下回れば6万2000ドルまで下落し、その後は再び6万ドルが意識される可能性がある。


