米暗号資産メディアCoinDeskは8月16日、米証券取引委員会(SEC)が予定していた暗号資産規制に関する公開会合の中止について、米議会で審議中の「クラリティ法案」を巡る交渉への影響をホワイトハウスや議員らが懸念したことが背景にある可能性があると報じた。
SECは8月14日、暗号資産を使った資金調達などに関する新たな規制案「Regulation Crypto Assets」を審議する公開会合を予定していたが、前日の13日に開催中止を発表。
クラリティ法案を巡っては、米上院では夏季休会前の採決が行われず、9月へ持ち越された。
議会でのルール作りが遅れる一方、SECは自身が持つ権限の範囲で暗号資産規制を先行して整備する動きをみせていた。
SECは8月10日、暗号資産を使った資金調達に関する新たな規則案「Regulation Crypto Assets(レギュレーション・クリプト・アセッツ)」について、14日の公開会合で審議すると発表した。
一定の暗号資産に関わる投資契約について、通常の証券登録とは異なる資金調達の仕組みを設けることなどを検討するもので、クラリティ法案の成立を待たずにSECが制度整備を進める動きとして注目されていた。
しかしSECは13日、翌14日に予定していた公開会合を中止すると発表。SECの広報担当者は「予期せぬ日程上の問題」が理由だと説明し、会合を別の日に開催するとしていた。
これにより、クラリティ法案の審議が9月へ持ち越された後も進められるとみられていたSEC主導のルール整備も、いったん先送りされた。
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今回の報道は、その中止の背景について新たに伝えたものとなる。事情に詳しい関係者によると、クラリティ法案を巡る懸念がSECの延期につながったという。
ホワイトハウスや議員らは、9月に予定される上院での最初の採決を前にSECが独自の規制措置を進めれば、法案を巡る交渉に影響する可能性を懸念しているとされる。
SECは公開会合でレギュレーション・クリプト・アセッツを進めるほか、別途、トークン化証券などを念頭に置いた「イノベーション免除」の一部を示す予定だったとCoinDeskは報じていたが、こちらについても公表が延期されたという。
同メディアは、こうした状況から、SECによる暗号資産規制のさらなる動きが上院が再び休会入りする10月初旬以降までみられない可能性もあると指摘した。
これまで暗号資産業界では、クラリティ法案の成立が遅れた場合でも、SECやCFTCなどの規制当局が独自に制度整備を進めることへの期待があった。
一方、今回の報道が示すようにSECの対応も議会交渉の進展を待つことになれば、米国の暗号資産ルール整備は議会と規制当局の双方で足踏みする可能性がある。
|文:平木 昌宏
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