Bloomberg(ブルームバーグ)のETF(上場投資信託)アナリスト、Eric Balchunas(エリック・バルチュナス)氏は8日、Xへの投稿で、米ビットコイン(BTC)現物ETFへの資金流入が先週約10億ドル(約1600億円、1ドル=160円換算)に達し、4月以来最高の週だったと明らかにした。昨年10月に「サイレントIPO」によって好調な時期が終わって以降では、3番目に良い週だという。
「サイレントIPO」はJordi Visser(ジョルディ・ビッサー)氏の造語で、ETF等の機関投資家需要に初期保有者が売り向かい、価格が上がりにくい状況を指す。
BTC現物ETFへの流入回復と重なったのが、ハードウェアウォレット「Coldcard」のインシデントにより約1億1600万ドル(約186億円)相当のビットコインが盗まれた事件だ。製造元のCoinkite(コインキット)は7月30日、2021年3月以降のファームウェアで鍵生成に不具合があったと公表した。
バルチュナス氏は7日、この事件がセルフカストディに伴う技術的・セキュリティ上の責任に不安を感じる投資家の間で現物ETFの魅力を高める可能性があると指摘していた。8日の投稿ではさらに、事件以降、BlackRock(ブラックロック)のIBITやFidelity(フィデリティ)のFBTCなどへ毎日流入が見られることから、因果関係を見出さずにはいられないと述べた。
ただし慎重な見方もある。The Block(ザ・ブロック)は、Coldcardの影響を受けないイーサリアム現物ETFも2億4490万ドル(約392億円)と同じく4月以来最高を記録したと指摘している。
コールドストレージのビットコインがハックされるという最悪の事態が上昇局面の起点になったとすれば皮肉だとバルチュナス氏は書いている。
|文・編集:井上 俊彦
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