全米主要郡保安官協会(MCSA)が、暗号資産の市場構造を定める「CLARITY法案(デジタル資産市場明確化法、H.R.3633)」への反対を取り下げたと報じられた。
MCSAは7月3日付で上院銀行委員会のTim Scott(ティム・スコット)委員長とElizabeth Warren(エリザベス・ウォーレン)筆頭理事に宛てた書簡で、法案への立場を「中立」に変更したと明らかにした。
MCSAは5月14日付の書簡では、法案の第604条に懸念を示していた。同条項はブロックチェーン規制確実性法に関連し、分散型プラットフォーム上でのユーザーの違法行為について開発者の責任を免除する内容だ。
MCSAは当時、この条項が犯罪者の抜け穴となり、暗号資産(仮想通貨)関連犯罪の捜査を困難にしかねないと主張していた。今回の書簡では、政権側との協議で解釈への理解が深まり、懸念の一部が解消されたとしている。
MCSA会長のBob Gualtieri(ボブ・グアルティエリ)氏は書簡で、暗号資産関連犯罪の捜査には州・地方の法執行機関への訓練や資源の提供が不可欠だと訴え、財務省に分散型金融の違法金融リスク調査を義務付ける第309条に州・地方の法執行機関を関与させる改正を求めた。
法案は超党派の支持を受けつつも、ステーブルコインの利回りを巡る銀行業界の反発で上院採決が停滞してきた。賛成派の上院議員らは11月の中間選挙前の成立を目指し、今月中の本会議採決を求めている。
暗号資産投資家のMark Chadwick(マーク・チャドウィック)氏はXへの投稿で、MCSAの反対撤回を法案可決に向けた「最大の障害の一つ」の解消だと評した。
なお、日本の金融庁もアメリカの規制動向を注視しており、外国発行ステーブルコインの国内決済利用を認める規則を6月に施行するなど法整備を進めている。
|文・編集:井上 俊彦
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