Ethereum(イーサリアム)共同創業者のVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏は、同ネットワークの長期ロードマップ草案「strawmap」の更新内容について、自身の見解をXに投稿した。
ブテリン氏によると、今後進められる「Lean Ethereum」は単発のアップグレードではなく、3〜4年かけて段階的に導入される一連の改善であり、イーサリアムにとってThe Merge(マージ)に続く「第3の主要刷新」と位置づけられる。
ブテリン氏は、Lean Ethereumではプロトコルの主要部分のほぼすべてが置き換えられると説明した。具体的には、取引の正当性を直接再実行で検証するのではなく、再帰的STARKを用いる仕組みへの移行、量子コンピューターに脆弱な要素の量子安全な代替技術への置き換え、コンセンサス設計の刷新、マルチディメンショナルガス、状態データの構造変更、クライアント構成の変更などが含まれる。
特に大きな変更として、ブテリン氏は状態データの扱いを挙げた。現在のイーサリアムは、トークン残高や取引所コントラクトなどの状態データを、主に現在型の動的状態として管理している。
今後は、複雑なアプリ向けの既存型「動的状態」を残しつつ、よりスケーラブルだが制約のある新しい状態タイプを追加する案が検討されている。2030年の例として、既存型の状態が2TB、新型の状態が100TBに拡大する可能性にも言及した。
この新しい状態タイプは、ERC-20トークン、NFT、多くのDeFi用途に適している一方、Uniswap(ユニスワップ)のような中心的で複雑なコントラクトやオンチェーン注文板には向かない可能性がある。既存アプリの書き換えは必須ではないが、ERC-20を新設計に移行すれば、取引手数料を10分の1以下に下げられる可能性があるという。
また、ブテリン氏は量子安全性の優先度が大きく上がったと述べた。特に、レイヤー2ネットワークが低手数料を維持するために使う一時データ領域「blob」について、量子安全な設計を確定する作業が急務になっているという。プライバシーについても、もはや後付けではなく「中核的な目標」になったと強調した。
|文・編集:Shoko Galaviz
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