ポイント
・6.3万ドル台へ回復
・トランプの空爆→中止劇でリスクオン、原油は封鎖宣言の影響薄く下落
・イランは海峡の実効支配失いつつあり、トランプは「戦争終結」と主張
・SpaceX IPOの買い損ね資金還流に注目
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は底堅い展開となった。6.1万ドル(約970万円)近辺から6.3万ドル(約1010万円)台に強含んでいる。

BTCはETFフローの不振やストラテジー社の売り圧力もあり、7万ドル近辺で形成していた平行チャネルを下抜けると、雇用統計を受けた利上げ観測の高まりで一時6万ドルを割り込んだ。
週末は、レバノンを巡る報復の応酬をしていたイスラエルとイランが攻撃停止を宣言したこともありBTCは持ち直したが、6.4万ドル台で上値を重くすると、火曜日に米軍ヘリ撃墜を受けて米軍が空爆を開始したため、BTCは6.1万ドルを割り込んだ。
水曜日に発表されたCPIが弱めだったこともありBTCは持ち直したが、トランプ大統領が交渉の遅延を理由に空爆再開を示唆。昨日未明に実際に空爆が開始されると、再び6.1万ドル近辺まで値を下げた。 これを受けてイランはホルムズ海峡の完全封鎖を宣言し、原油価格は上昇したが、米海軍が「実際に封鎖はできていない」とSNSに投稿すると原油価格が低下。リスクオン気味にBTCは強含んでいった。
しかし大統領が交渉の遅延を理由に3日連続の空爆を示唆し、今度はカーグ島の原油施設も攻撃対象になると投稿したためBTCは上値を重くしたが、その後、イランの最高指導者が和平を承認したことを理由に空爆停止を投稿すると、6.3万ドル台に反発した。
その後、大統領はホワイトハウスで記者団に対し「核合意が承認され、数日内に署名する」と語ったが、イラン側はこれを認めていないため、BTCは6.4万ドル手前で上げあぐねている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は、引き続き底値を固める展開を予想する。
昨日はイラン情勢に振らされる展開となったが、ふたを開けてみるとリスクオンの流れとなった。
まずトランプ大統領はヘリ撃墜の報復として火曜日に空爆を開始し、水曜日には合意を迫ることを理由に空爆を継続、さらに木曜日にはカーグ島への空爆を予告して圧力をエスカレートさせた。結局、交渉の進捗を理由に3日目の空爆は中止されたが、振り返ってみると「高い球を投げて交渉のテーブルに乗せる」いつもの交渉スタイルの延長だった印象だ。
一方、2日目の空爆を受けてイランがホルムズ海峡の完全封鎖を宣言した割には原油価格はピークアウトし、BTCは強含んでいった。これはイランが海峡の「封鎖」を宣言したことを米軍が否定したことによるものだが、これには少し伏線がある。昨日未明にトランプ大統領が米軍の極秘任務により200隻以上の商船がホルムズ海峡を通過したと投稿した。またオマーン沖を目立たないように通過・運搬する船舶が存在するとの報道も見られている。要はイランは海峡を実効支配していると主張するものの、散発的な船舶攻撃は行うものの「実効支配」はできていない状況が浮き彫りになりつつある。
要するに、最強かつ最大の切り札をイランは失いつつあるのかもしれない。まだ事態ははっきりしないが、それを見越して原油価格は80ドル台で推移しているのかもしれない。いずれにせよ、大統領は「戦争は終結した」と主張しているが、その言葉の真偽を巡って、まだ紆余曲折ありそうだ。
いよいよ今晩からSpaceX株の取引が始まる。今回、750億ドルのIPOのうち7割(525億ドル)を占める機関投資家分には2500億ドル以上の申し込みがあったとロイターは報じている。残り3割(225億ドル)の個人分はさらに人気が過熱しているとの見方もある。そうした中、按分や抽選に漏れた資金が来週以降、リスク資産市場に一定程度還流する可能性がある。もちろんヘッジファンドなどは信用枠を利用する傾向が強いが、年金・生保などのリアルマネーや個人の場合、申し込み時点で資金をロックしているケースもある。また、買い損ねた向きが取引開始後に一斉に買いに走る可能性もある。
AI株ブーム・リスクオン市場の今後を占う上でも、初日の同社株の動向に注目が集まる。BTC市場としては、加熱しすぎて資金が吸い寄せられた場合や、急落してリスクオフとなるケースを避け、比較的落ち着いた取引になるのが理想的かもしれない。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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