メタプラネットのSimon Gerovich(サイモン・ゲロヴィッチ)CEOが、保有する同社株を最大約144億円分(5500万株、10月13日の終値261円で計算)貸し出す予定であることが、10月14日付の開示で明らかになった。
貸株は、メタプラネットが発行する総額520億円の転換社債を買う投資家のリスク回避に使われる。転換社債は、一定の条件で株式に交換できる社債だ。投資家は社債を保有する一方、借りた株を売ることで、株価下落に備えられる。
株価が下がれば、売ったときより安く株を買い戻して返却できる。その差額による利益で、転換社債の値下がりによる損失を補う仕組みだ。今回の貸株は、主にこうした取引に必要な株を提供するために行われる。
貸し出しは、ゲロヴィッチ氏が全額出資する資産管理会社を通じて行う。同氏が資産管理会社に株を貸し、同社が社債の発行を取りまとめる幹事引受会社または関係会社へ貸し出す。
資産管理会社が引受会社側から受け取る貸株料は、対象株式の時価に対して年率0.75%となる。

メタプラネットは、投資家のリスク回避を円滑にすることで、転換社債の発行条件の改善につながると説明している。より有利な条件で資金を調達することが、既存株主の利益にもなるとの考えだ。
貸し出すのはCEOがすでに保有する株であり、貸株自体で発行済株式総数は増えない。貸借期間の終了後には、同じ種類・同じ数の株が返還される予定だ。
一方、転換社債が将来株式に交換されれば、株式数は増える。発行条件の開示によると、転換価格は1株339円。全額が当初の条件で転換された場合、新たな株式数は9月30日時点の発行済普通株式数(自己株式を除く)の11.24%に相当する。
同社は並行して、上限600億円の自社株買いも進めており、10月14日には約193億円で7398万1400株を取得した。社債による調達資金の一部を充て、株式需給への短期的な影響を和らげるとともに、1株当たりのビットコイン(BTC)保有量と資本効率の向上を図る。
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|文:平木 昌宏
|画像:3月25日「JAPAN BITCOIN FUTURE FORUM」に登壇するサイモン・ゲロヴィッチ氏(撮影:橋本祐樹)


