CryptoQuantの2026年10月14日付週間レポートによると、ビットコインや主要暗号資産に対するアナリストの見方が、7月以降、弱気から強気へ大きく転換している。ビットコインに強気のアナリストは、7月1日の37%から直近では84%へ上昇した。
注目したいのは、この転換が価格上昇より先に起きていたことだ。アナリストの総合的な見方を示す「30日コンセンサス指数」は、ビットコインがまだ6万3,800ドルだった7月27日にプラスへ転換した。これは、8月に価格が8万200ドルへ上昇する約3週間前に当たる。
ただし、強気の人が増えたことと、その後も価格が上がり続けることは同じではない。今回のレポートは、市場を見る専門家の期待がどこまで回復したのか、そして、その期待が価格に対してどこまで先行しているのかを考える材料となる。
ビットコインの強気転換は、対象者の増加だけでは説明できない
この指数は、アナリストが公開した投稿を強気・弱気などに分類し、投稿の新しさや過去の予測精度を加味して集計したものだ。取引や保有残高を直接測るオンチェーン指標とは異なり、専門家の見方を可視化するセンチメント指標である。

ビットコインの30日指数は7月2日に−18.3で底を打ち、集計時点では+49.2まで上昇した。現在、有効な見解を持つ164人のうち137人が強気となっている。
集計対象者が118人から164人へ増えているため、「強気のアナリストが新しく加わっただけではないか」という疑問も生じる。しかし、7月1日と直近の両時点で見解を持っていた85人に限っても、強気割合は40%から89%へ上昇した。弱気から強気へ転じたのは47人、反対に強気から弱気へ転じたのは5人だった。
同じアナリストの間でも、相場に対する評価が大きく変わったことが分かる。
分析分野別では、マクロ分析を行うアナリストの強気割合が6%から94%へ、リサーチ分野では27%から100%へ上昇した。一方、オンチェーン分析では44%から79%への上昇だった。強気転換の広がりとともに、分析手法によって判断のタイミングに差があった点も興味深い。
ETHとSOLにも広がる強気──前回サイクルとの違い
強気への転換は、ビットコインだけに限らない。
イーサリアムの30日指数は7月1日の+0.1から+58.3へ上昇し、72人中63人、約88%が強気となった。ソラナはさらに強く、指数は+72.0、34人中31人、約91%が強気だ。
前回の2022年末から2023年初めにかけては、ETHやSOLの見方の回復がビットコインに遅れていた。今回は両銘柄の強気が早い段階から目立ち、複数の主要銘柄に期待が広がっている。
もっとも、これは市場全体への資金流入や、アルトコイン相場の本格化を直接示すものではない。アナリストの期待が広がった後、実際の買いがどこまで伴うかを確かめる必要がある。
BNBとXRPでも強気が優勢だが、直近の対象者はそれぞれ9人と19人にとどまる。BTCやETHと同じ精度で比較せず、見方の方向性を捉える参考としたい。
前回よりも、期待が価格に先行している
今回の特徴を最もよく表しているのが、前回サイクルとの比較だ。
ビットコインの30日指数は、前回、底から103日間で約36ポイント改善した。その間、価格は65%上昇した。今回は同じ103日間で指数が約67ポイント改善した一方、価格上昇率は33%だった。
つまり、今回は前回より小さな価格上昇に対し、アナリストの見方が大きく強気へ動いている。
これは、専門家が先行きの改善を早く織り込んでいる可能性を示す。一方で、期待が先に進んだ分、それを裏づける買い需要が弱ければ、失望による調整につながる可能性もある。
なお、過去の投稿は現在も活動するアナリストを対象に遡って収集されており、当時と現在では対象者の構成も異なる。前回との類似性を、そのまま同じ価格経路の再現と捉えることはできない。
荒澤の視点──強気の広がりを、実際の買いで確認する
私が今回のレポートで評価したいのは、同じアナリストの間でも弱気から強気への転換が確認できる点だ。専門家の市場認識が改善したことを示す、意味のある変化だと考えている。
そのうえで、私が重視するのは「誰が強気と言っているか」に加え、「誰が実際に買っているか」である。ETFへの資金流入、現物市場の買い、大口投資家の保有動向、そしてレバレッジの積み上がりを照らし合わせたい。
強気の見方と現物需要がそろえば、上昇の持続性を評価しやすくなる。期待が高まっていても、買いの中心がレバレッジであれば、相場は急な巻き戻しに弱くなる。
今回のデータは、先行きへの期待が広く回復したことを示している。ここから注目すべきは、その期待を支える資金が、継続して市場に入ってくるかどうかだ。
ショート動画
ビットコイン、アナリストの84%が強気!次に見るべきは?


