米予測市場Kalshi(カルシ)が、ドナルド・トランプ米大統領による次期ホワイトハウス報道官の指名をめぐり、不審な取引の調査を開始した。米紙Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル、WSJ)が10月9日、同社の広報担当者の話として報じた。
カルシには、次の報道官に誰が選ばれるかに賭ける市場があった。調査対象は、保守系コメンテーターのKatie Zacharia(ケイティ・ザカリア)氏の起用に賭けた取引だという。同氏は有力候補とはみられていなかったが、指名が報じられる前から、同氏が選ばれると予想して賭けた人がいたとしている。
予測市場では、利用者が出来事の結果を予想して契約を売買する。その売買価格は、参加者がその結果の実現をどの程度見込んでいるかを示す目安になる。公表前の人事情報を知る人物が取引していた場合、一般の参加者が知らない情報を使って利益を得られるため、市場の公平性が損なわれる。
指名が報じられる前、カルシの市場価格が示すザカリア氏の起用確率は約1%にとどまっていた。報道前には、同氏の起用に賭ける取引が少なくとも3件行われていたという。
3件の購入額は合計約173ドル(約2万7400円、1ドル=158円換算)で、約9600ドル(約151万7000円)の払い戻しが見込まれるとしている。
カルシは、内部情報を利用した取引への対策を進めてきた。6月9日には、不正取引のリスクが高い一部の市場で、参加者に勤務先情報の開示を義務付ける措置を発表した。勤務先情報から、取引対象に関する重要な未公開情報を持つ可能性がある人を特定し、取引前に排除する方針だ。
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|文:平木 昌宏
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