予測市場プラットフォームのKalshi(カルシ)は6月9日付のブログ投稿で、インサイダー取引や市場操作への対策を強化するため、リスクの高い一部市場でトレーダーに勤務先情報の開示を義務付ける新たな措置を導入したと発表した。
カルシによると、今回の措置は2月に設置された独立監視監査委員会の初回報告を受けたもので、即時に適用される。同委員会は、インサイダー取引、市場操作、見せ玉などの不正取引行為に対するカルシの監視・執行体制を検証する役割を担っている。
新たな枠組みでは、上場が提案された市場ごとにリスクスコアが付与される。評価項目には、企業の重要指標やイベントに関するリスク、結果が少数の個人や不透明な組織の判断に依存するリスク、市場の重要性、規制上のリスク、非伝統的なインサイダーリスク、国家安全保障上のリスクなどが含まれる。
カルシの執行・法務担当であるBobby DeNault(ボビー・デノー)氏は、上場前に市場が国家安全保障上のリスクをもたらす可能性を評価することで、危険な出来事が市場に悪影響を及ぼしたり、市場がそうした出来事に影響を与えたりすることを防ぎやすくなると説明した。
インサイダー取引や市場操作のリスクが高いと判断された市場では、トレーダーは参加前に勤務先情報を提出する必要がある。カルシはこの情報を用いて、市場の結果に関する重要な未公開情報を持つ可能性のある「推定インサイダー」を事前に特定し、取引前に排除する方針だ。
同社はまた、内部告発機能も拡充した。すべてのカルシ市場には公開オーダーブックがあり、ユーザーはリアルタイムで取引状況を確認できる。新機能により、ユーザーは各市場から直接、不正の疑いがある取引を報告できるようになった。報告は監視チームに送られ、同チームが24時間体制で確認するという。
カルシは第1四半期に150件超の調査を実施し、新たなスクリーニングツールによって100件超の潜在的なインサイダー取引を阻止した。また、法執行機関への通報は20件超、懲戒措置は5件に上ったとしている。
|文・編集:Shoko Galaviz
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