デジタル資産運用大手のCoinShares(コインシェアーズ)は10月5日、アメリカとヨーロッパ6カ国の富裕層を対象にした調査報告書を公表した。
2026年2月の暗号資産相場の下落は、投資家の意欲をそぐどころか、むしろ高めていたことが明らかになった。
調査は戦略リサーチ会社のVardaxoglou Advisory(ヴァルダクソグルー・アドバイザリー)と共同で、5月11日から6月5日に実施された。アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、スイスで、不動産を除く投資可能資産が50万ドル(約8000万円、1ドル=160円換算)以上の2230人が回答した。
暗号資産の保有率は全7カ国で過半数に達し、スウェーデンの54%からアメリカ、イギリス、ドイツの70%まで幅がある。ポートフォリオに占める配分は平均10%前後で、短期トレーダーを自認する人は6%にとどまった。
2月の下落で「投資する可能性が高まった」との回答は、7カ国すべてで「低くなった」を上回った。特にドイツでは「高まった」が54%に対して「低くなった」は23%だった。
2026年に保有を増やす意向の現保有者は、5カ国で85%以上に上る。政策面では、米政権の暗号資産推進策が投資意欲を高めるとの回答が68〜79%で、欧州連合(EU)の暗号資産市場規制(MiCA)に対する49〜65%を上回った。
一方で88%が十分な知識がないと認識しており、69%が暗号資産に詳しいウェルスマネジャーに助言を求めることを検討するという。
全体的に見ると、富裕層の需要に金融機関側の対応が追いついていない構図であり、上場投資商品(ETP)などの仲介型サービスや助言体制の拡充が、今後の資金流入を左右しそうだ。
【次に読む】
» ビットコイン価格が回復しても、マイナーはAIから戻ってこない=CoinShares
» 注意深く見守るべきマクロリスクの一つは日本=CoinShares
» ビットコイン、強気相場入りも上げ幅は縮小=CryptoQuant
|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock


