米地域銀行団体ICBA、暗号資産企業への信託銀行免許巡りOCCを提訴

アメリカの地域銀行で構成する米独立コミュニティ銀行協会(ICBA)は10月2日、アメリカ通貨監督庁(OCC)をワシントンD.C.連邦地裁に提訴した。

暗号資産企業に国法信託銀行の免許を認めるOCCの判断は、議会が与えた権限を逸脱していると主張している。

訴えは行政手続法に基づき、2026年3月に公表された免許規則と、2021年の解釈書簡1176号の違法確認と取り消しを求めるものだ。

ICBAは、信託銀行に認められるのは受託者業務に限られ、預金も受託業務も行わない企業に免許を与える法的根拠はないとしている。

訴状によると、OCCはトランプ政権下で21の企業を承認または条件付き承認し、少なくとも13社が暗号資産企業だった。ICBAは、2026年2月に条件付き承認を得たProtego Holdings(プロテゴ・ホールディングス)の承認取り消しも求めた。同社は2023年に従業員の半数以上を削減し、未払いをめぐって取引先から訴えられていた。

ICBAのRebeca Romero Rainey(レベッカ・ロメロ・レイニー)CEOは「議会は、地域再投資法の義務や資本・流動性基準、預金保険を負わずに連邦銀行免許の信用を得ようとする暗号資産企業の裏口として、信託免許を創設したわけではない」と述べた。

OCCは2025年12月にRipple(リップル)やPaxos(パクソス)などの信託銀行免許を条件付きで承認しており、訴訟の行方は暗号資産企業の銀行業参入の道筋を左右する可能性がある。

日本では2026年7月に暗号資産を金融商品取引法の対象とする改正法が成立し、銀行グループの参入ルールの整備が進んでいる。

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|文・編集:井上 俊彦
|画像:AdobeStock

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