米銀行業界、クラリティ法案のステーブルコイン利回り条項の修正を要求

米銀行協会(ABA)と全米独立コミュニティ銀行家協会(ICBA)は7月13日、全米76の州銀行協会と連名で、上院のJohn Thune(ジョン・スーン)多数党院内総務とCharles Schumer(チャールズ・シューマー)少数党院内総務に宛てて書簡を送付した

上院で審議中の暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「CLARITY法案(クラリティ法案)」のステーブルコイン利回り条項について、修正を求める内容だ。

書簡は、責任あるイノベーションへの支持を示しつつ、法案404条の文言が目的達成に十分な明確性を欠くと指摘した。

「その曖昧さが、ステーブルコインの仕組みを事実上、預金の代替として機能させることを促しかねない」とし、決済用ステーブルコインは価値保存商品ではなく取引手段であるべきだという議会の意図に反すると主張している。

具体的な要求は、利息・利回りの禁止規定を明確化し、代替的なインセンティブ設計による回避を防ぐこと、「機能的・経済的に同等」の基準を「実質的に類似」へ置き換えること、残高や保有期間に連動した報酬に関する曖昧な文言を削除することの3点だ。

背景には地域金融機関からの預金流出への懸念があり、書簡は住宅ローン、中小企業融資、農業向け信用の原資が損なわれると訴えた。

銀行業界はこれまでこの法案に反発し続けている。JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)のJamie Dimon(ジェイミー・ダイモン)氏は5月、現行案と「戦う」と述べ、利回りを払いたい暗号資産企業には銀行免許の取得を求めていた。

日本でも円建てステーブルコインの発行が始まったが、利回り付与は制度上想定されておらず、アメリカの規制内容は今後の議論の参照点となるだろう。

|文・編集:井上 俊彦
|画像:Shutterstock

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