米シティとコインベース、大企業顧客向けにステーブルコイン決済を提供へ=WSJ

米金融大手Citigroup(シティグループ、以下シティ)が、暗号資産(仮想通貨)交換大手Coinbase Global(コインベース・グローバル、以下コインベース)と連携し、大企業が顧客からステーブルコインで代金を受け取れるサービスを提供する。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が9月28日報じた。

シティの加盟店向け決済サービスを利用する多国籍企業などは、会計時にステーブルコインでの支払いを受け付けられるようになるという。コインベースが決済基盤とブロックチェーン技術を提供し、受け取ったステーブルコインを法定通貨へ自動変換する。シティは銀行として資金決済を担う。

両社は2025年10月、法定通貨とデジタル資産を交換する入出金経路の整備で協業すると発表していた。当時はステーブルコイン決済の導入を検討する段階だった。今回はその具体策として、シティの法人顧客が商品やサービスの代金をステーブルコインで受け取れる仕組みを提供する。

コインベースの決済顧客は、シティの銀行機能を利用し、入金された法定通貨をステーブルコインへ自動変換できるようになる。変換後の資金はコインベースで保有・送金できる。保有するステーブルコインには、現時点で年率3.75%の報酬が付くとされる。

シティは独自のブロックチェーンを使う「Citi Token Services(シティ・トークン・サービス)」も拡大する。企業がシティのネットワーク内で自社資金を24時間、即時に移動できる仕組みで、日本とアラブ首長国連邦でも利用可能になるという。提供地域は米国を含む7つの国・地域に広がる。

米上院は9月15日、デジタル資産市場の監督枠組みを整える「クラリティ法案」の審議入りに向けた討論終結動議を49対50で否決した。可決には上院議員の5分の3に当たる60票が必要だったが、賛成は49票にとどまった。法案は上院で審議入りできない状態となった。

シティのサービス部門責任者はWSJの取材に対し、クラリティ法案の停滞による影響は受けていないと説明した。現行の銀行免許と規制の範囲内で、取り組みを継続する考えを示した。

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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock