山陰合同銀行は2026年度内にも、地方銀行として初となるデジタル社債の発行を目指すと、日本経済新聞が9月8日報じた。
NTTデータや、デジタル証券基盤を手掛ける米Securitize(セキュリタイズ)の日本法人と連携し、中小企業にも活用できる発行基盤を構築するという。
山陰合銀が予定するデジタル社債では、証券会社を介さず、発行体が投資家に直接販売する「自己募集型」を採用、発行額は数億円規模で、個人投資家が1口数万円から購入できる設計を検討しているという。
デジタル社債は、ブロックチェーン上で発行・管理するセキュリティ・トークン(ST、デジタル証券)の一種で、保有者管理などの事務を効率化しやすく、小規模な発行や小口販売に向いている。
通常の社債では、証券会社への引受手数料などが負担となり、中小企業には発行しにくい面がある。
そのため今回の取り組みでは、デジタル化や自己募集によってコストや事務負担を抑え、新たな資金調達の選択肢を広げる狙いがあるという。
こうした発行を支えるため、地銀13行が参加するNTTデータの基幹システム「地銀共同センター」と、セキュリタイズのデジタル証券発行基盤を連携させる。
将来的には同センターを利用する他の地銀でも、デジタル社債を発行できるようにする方針だ。
また、山陰合銀は商品設計や法令対応を検証した後、取引先や地域の中小企業にも発行基盤を提供するとし、約10社の取引先を念頭に、年間で計数十億円規模の発行需要があるとみているという。
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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


