バイナンス、MiCA未認可でもEU事業を継続=Bloomberg

大手暗号資産(仮想通貨)取引所Binance(バイナンス)が、欧州連合(EU)で未認可のまま一部顧客へのサービスを継続している。暗号資産市場規制「MiCA」の例外規定を根拠としていると、Bloomberg(ブルームバーグ)が9月4日に報じた。

MiCAは、暗号資産の発行や関連サービスについて、EU共通のルールを定める規制枠組みだ。取引や保管などのサービスをEU域内で提供する事業者には、原則としてEU加盟国の当局による認可取得を求めている。

一方、MiCAには「リバース・ソリシテーション」と呼ばれる例外規定がある。業者からの勧誘を受けず、顧客が自発的にサービスを求めた場合には、EU域外の業者がMiCAの認可なしでサービスを提供することを限定的に認めるものだ。

報道によると、バイナンスはこの例外規定に基づき、自発的にサービスを求める新規顧客も受け入れられると解釈している。一部のEU顧客の取引は、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにある同社法人を通じて処理されているという。

ただし、この例外規定の適用には厳しい条件があるという。欧州証券市場監督機構(ESMA)のガイドラインは、顧客が自発的にサービスを求めたかどうかを、実際の事実関係に基づいて判断するとしている。契約書などに「顧客の自発的な利用」と記載していても、実際に業者が勧誘していれば、例外の適用は認められない。

MiCAの移行期間は7月1日に終了した。これに先立ち、ESMAは6月23日付の声明で、未認可業者に対し、新たなEU顧客の受け入れや勧誘を直ちに停止するよう求めていた。既存顧客へのサービスも、資産の売却・移転やポジション解消など、秩序ある事業縮小に必要な範囲に限るとした。

同声明は、EU域外の業者によるEU顧客へのサービス提供や勧誘も原則として認めていない。ただし、リバース・ソリシテーションの厳格な要件を満たす場合は例外としており、顧客が自ら利用を求めたかどうかが重要となる。

ブルームバーグによると、ESMAは最近、EU事業を適切に縮小しているか確認するため、バイナンスに連絡したという。バイナンスは声明で、事業を展開する地域の規制を順守していると説明し、MiCA認可の取得にも積極的に取り組んでいるとした。

認可取得をめぐっては、バイナンスが6月24日、ギリシャでのMiCA申請を取り下げたと発表していた。当時、同社はギリシャ当局から正式な判断を受けていないと説明。別のEU加盟国で認可を取得し、欧州で長期的に事業を続ける方針を示していた。

関連記事:Binance、ギリシャでのMiCA申請取り下げ

|文:NADA NEWS編集部
|画像:Adobe Stock

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