アメリカ財務省は8月24日、イランの経済的孤立を狙う新作戦「Operation Economic Outcast(経済的追放作戦)」を開始した。
Scott Bessent(スコット・ベッセント)財務長官は同日、暗号資産、テクノロジー、ゴールド(金)、航空、海運の5分野を対象とする分野別制裁の認定を発表した。財務省は同日を「経済Dデイ」と位置づけている。
これらは大統領令13902号に基づくもので、財務省外国資産管理室(OFAC)は今後、所在地を問わず対象5分野で事業を行う人物・法人を制裁指定できる。
ベッセント氏は「これらの措置は、イランと取引を続ける愚かな者に対する二次制裁リスクを広げるものだ」と述べた。OFACは同日、核・ミサイル調達やサイバー工作、石油収入に関わる約60の個人・団体・船舶も指定した。
アメリカはこれまでもイランの石油収入や海運を標的としてきた。暗号資産では6月2日、イラン最大の取引所Nobitex(ノービテックス)など4取引所を指定している。
ベッセント氏によれば、押収したイラン関連の暗号資産は約10億ドル(約1600億円、1ドル=160円換算)に達する。
24日の指定リストには暗号資産アドレスも並んだ。イラン情報省(MOIS)の指揮下にあるとされるサイバー集団の一員、Arman Kahzadian(アルマン・カザディアン)氏は、2023年夏に3万ドル(約480万円)以上のビットコイン(BTC)を保有するウォレットを不正に掌握したとされる。
またUAEを拠点とするIvan Obukhov(イワン・オブホフ)氏は、2023年以降、イスラム革命防衛隊(IRGC)コッズ部隊のために1億ドル(約160億円)超の暗号資産決済を処理したと指摘された。
今回の認定により、暗号資産分野でイランと関わる事業者は米国外にいても二次制裁の対象となり得る。
|文・編集:井上 俊彦
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