ポイント
・6.5万ドルへ小幅続伸
・NFP弱く利上げ観測後退
・イラン情勢は混とんも長期化織り込み済
・Clarity法案は9月へ延期
週末のBTC市場
週末のBTC市場は小幅続伸した。

金曜日に6.5万ドル(約1,025万円)台の回復に成功すると、その後は6.5万ドルを挟んでのもみ合い推移に終始した。
BTCは月初に年初来安値5.7万ドルと戻り高値6.7万ドルの半値押しとなる6.2万ドルでサポートされると、先週は米国の攻撃中止やイラン・オマーンの協議進展などもあり、じりじりと値を戻す展開となった。
しかし、イランがオマーンと合意に達したと発表したものの米国とイスラエルは対象外とされ、またClarity法案の休会前の審議入りが事実上不可能となったこともあり、6.5万ドル手前で上値を重くした。
金曜日には、ETFフローが連日プラスを続けたことや、トランプ大統領がインタビューで「BTCは小さな話ではない」「ドルの負担を軽減してくれる」とポジティブに発言したこともあり、6.5万ドル台に乗せると、注目の雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が▲2.3万人と予想の+8万人を大きく下回ったことで利上げ観測が後退し、BTCは6.5万ドル台半ばに値を伸ばした。
しかし、先月末の戻り高値付近で上値を重くすると6.4万ドル台に失速したが、元FOXのエレノア記者がスーン上院院内総務がClarity法案の審議入り動議を提出し、休会後の9月15日の採決を予定していると伝え、またロイターが「イランがホルムズ海峡を開放したら米軍も海上封鎖を解除する」と報じると、6.5万ドル台に回復した。
その後しばらく6.5万ドルを挟んでのもみ合い推移を続けると、イランが現時点では米国との交渉は困難だとし、また安全保障会議に強硬派のレザーイ元司令官を指名したこともあり一時6.4万ドル台に弱含んだが、米株先物が堅調に推移する中、BTCは6.5万ドル台に値を戻している。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
先週「雇用統計次第では波乱の展開も想定される」と申し上げたが、NFPは予想外のマイナスとなり、9月利上げの可能性は遠のいた。雇用と物価の2つの目標を標榜するFRBが、この数字を受けて利上げするとは考えにくいが、先物市場の9月利上げの織り込みはまだ46%もある。水曜日のCPI次第では利上げ観測がもう一段剥落し、リスクオンに振れる可能性がある。
イラン情勢は引き続き混とんとしている。ホルムズ海峡の開放条件を巡る交渉は進展に乏しく、イラン側がより強硬な姿勢を示しているほか、安全保障会議へのレザーイ氏の任命など、内部の強硬派色が強まる動きも見られる。トランプ大統領は海上封鎖による「兵糧攻め」を継続する意向を示しており、事態の長期化は避けられない状況だ。ただし、すでに市場では織り込みが進んでおり、相場の短期的な決定要因にはなりにくいとみている。
Clarity法案では大きな動きがあった。休会前の審議入りを目指していたスーン院内総務だが、審議入り動議(クローチャー)の提出だけ行って、その採決は9月の休会明けとした。これは、現時点では動議を可決する60票が確保できていないことを示している。通常、中間選挙直前にこうした党派対立がある法案が可決した例は乏しく、また倫理規定の超党派の妥協案へのホワイトハウスの同意もまだ得られていない。状況はかなり厳しいが、可能性がゼロになったわけではなく、延長戦に入った印象だ。
このように材料面では決め手に欠ける中、ETFフローの回復が相場を下支えしている。先週は1日あたり1-2億ドルとそう大きくないが5営業日連続のプラスで、週間8.5億ドルは4月17日週以来の高水準となった。AI半導体株の乱高下が一服して、BTC市場にフローが回帰している印象だ。
BTCはじりじりと上昇するものの戻りは鈍く、いつ息切れしても不思議はない。ただ、このETFフローが続く限り、CPI次第では前回高値6.7万ドルトライする展開も視野に入る。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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