暗号資産(仮想通貨)運用会社Bitwise(ビットワイズ)の最高投資責任者(CIO)、Matt Hougan(マット・ホーガン)氏は8月4日のブログ記事で「今週クラリティ法案が失敗に終わった場合、何が起こるだろう」と問いかけた。ホーガン氏の答えは2つ。第一に、法案は消滅しないだろう。第二に、暗号資産は前進し続けるだろう、というものだ。
米上院は8月7日に夏季休会入りし、9月14日まで再開されない。採決には8月5日までの討論終結(クローチャー)申し立てが必要だった。
ホーガン氏は、今週採決されなくても法案は、よろめきながらも進み続けるとみる。9月成立論や、12月の会期に年末の包括法案へ抱き合わせる案が繰り返し取り沙汰されるとし、この不透明感こそが機関投資家を市場の外に留めていると指摘した。
予測市場のPolymarket(ポリマーケット)が示す2026年内の成立確率は、2月の82%から27%へ低下している。
そのうえで、たとえクラリティ法案が可決されなくても、暗号資産業界は前進する道を見つけるだろうと主張する。
根拠として、SEC(米証券取引委員会)のPaul Atkins(ポール・アトキンス)委員長が7月27日のCNBCとのインタビューで、SECは「クラリティ法案と同じ論点に対処する規則を出す用意があり、その意思も能力もある」と語ったことを挙げた。ただし、将来の政権が暗号資産に非友好的な委員長を任命し規則が覆されるリスクも認めている。
ホーガン氏は「ワシントンは機能不全に陥っている。投資家保護を強化し、新たなイノベーションを促進する法案を可決するために、我々が一致団結できないのは、私には信じられないことだ」としつつ、こう結んだ。
「だがそれは、暗号資産が世界の金融インフラの柱であることへの信任投票ではない。すでに十分な勢いがあり、今後数十年にわたり金融を作り替えるだろう」。
魔神はランプには戻らない、というわけだ。
|文・編集:井上 俊彦
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