Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)は8月4日、BNY(バンク・オブ・ニューヨーク・メロン)との戦略的提携を発表した。
BNYの暗号資産(仮想通貨)カストディ基盤にステーキング機能を統合し、機関投資家がカストディの枠外に資産を移すことなく報酬を得られる仕組みを提供する。
BNYは2026年6月30日時点で62兆6000億ドル(約1京16兆円、1ドル=160円換算)の資産を保管・管理する世界最大級のカストディアンだ。
今回の提携により、資産保管にとどまらず、ファンド会計や税務報告、決済、顧客報告などと一体化したステーキングを提供する体制へと事業を拡大する。Galaxyはステーキング基盤を提供するとともに、BNYのプラットフォーム設計パートナーも務める。
BNYの最高製品・イノベーション責任者であるCarolyn Weinberg(キャロライン・ワインバーグ)氏は「顧客は保管だけでなく、より広範な機能を機関投資家水準のモデルで求めている」と述べた。
Galaxyのデジタル資産グローバル共同責任者であるSteve Kurz(スティーブ・カーツ)氏は「先に動いた金融機関が次の時代を定義する」と語った。
ただし発表では、ステーキングと関連機能の提供が規制当局の審査を前提とすると明記されており、開始時期や対応銘柄は公表されていない。
カストディからステーキングへの展開は、暗号資産専業のカストディアンが先行してきた領域だ。アメリカでは2025年3月のOCC解釈書簡1183が、銀行による暗号資産カストディやノード検証ネットワークへの参加を容認しており、大手銀行の参入を後押ししている。
一方、日本では銀行本体の暗号資産業務が制限されており、信託銀行によるカストディが2022年10月施行の兼営法施行規則改正で可能になった段階にとどまっている。
日本でのステーキングは暗号資産交換業者の個人向けサービスが中心で、機関投資家向けの「保管+報酬」一体型は未整備だ。金融商品取引法改正によって、暗号資産が金商法の枠組みへ移行すれば、機関投資家参入の環境整備が進む可能性がある。
|文・編集:井上 俊彦
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