ポイント
・6.7万ドル手前まで続伸
・イラン外交努力と半導体反発が上昇要因
・ベッセント長官のClarity法案コメントも好感
・トランプ慎重発言で上値抑え
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は続伸となった。

月曜日に6.5万ドル(約1060万円)にタッチすると、昨日未明には6.5万ドル台後半に値を伸ばし、海外時間には6.6万ドル(約1075万円)台に突入。その後6.7万ドル(約1090万円)手前まで上伸した。
BTCは年初来安値の5.7万ドル台で切り返すと、先週のCPIやPPIが弱く利上げ見通しが後退したことから水曜日に6.5万ドル台半ばまで値を伸ばしたが、一方で景気後退懸念から半導体株が失速し、金曜日には6.2万ドル台に値を落としていた。
しかし金曜日の米市場で半導体株の下落が一服し、ETFフローの回復もあってBTCは6.4万ドル台に値を戻すと、週明けにイランのバガエイ報道官が外交努力を続けるとし、仲介国から10日間の停戦提案が出ていると伝わると、BTCは6.5万ドル台後半に値を伸ばし、戻り高値を更新した。
一方で、米イランの攻撃の応酬は続き、フーシ派がサウジに対する紅海(バブエルマンデブ海峡)の封鎖を宣言したことが相場の重しとなったが、朝方、パトリック・ウィット交渉官の志願していた軍務訓練が延期になったこと、また元FOXのエレノア記者が「ホワイトハウスが倫理規定で合意した」と投稿すると、BTCは強含み、午後には6.6万ドルに到達した。
さらにFOXのインタビューでベッセント財務長官が「法案成立にあと1ヤードだ」と発言したことや半導体株の反発もあって、BTCは6.7万ドルにあと一歩に迫った。
しかし、イランとの交渉再開についてトランプ大統領が「向こうが準備できるまで待つべきだ」と慎重な姿勢を見せたこともあり、6.6万ドル台で上値を抑えられている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は、引き続き底値を固める展開を予想する。
BTCは底固めの第一関門である6.7万ドルにあと一歩に迫った。有事のドル買いや米長期金利の上昇によりドル円が163円台に上昇、円建てで見ると6月の戻り高値を更新し、ダブルボトムが完成している。この水準は5月の戻り高値8.2万ドルからのフィボナッチ38.2%戻しとも重なる重要なレジスタンスだ。
イラン情勢は引き続き混沌としているが、昨日申し上げたようにここに来てイラン内部の分裂が明らかになりつつある。昨日はイラン内相がパキスタンを訪問、アラグチ外相はサウジ外相と会談するなど外交交渉を活発化させ、ペゼシュキアン大統領はハメネイ最高指導者に直接面会する機会が増えたとされる。一方で、革命防衛隊(IRGC)は別動隊であるフーシ派にサウジに向かう船舶に対する攻撃を支持するなど、チグハグな行動が目立ってきた。一部ではIRGC内でも穏健派と強硬派に分裂する動きが報じられている。
こうした中、衝突激化による有事のドル買いと、交渉積極化によるリスクオンが共存する格好となり、円建てのBTC価格の追い風となっている。
昨日はSKハイニックスやマイクロンテクノロジーといった半導体株が反発し、相場の懸念を一蹴した。BTC市場から流動性を吸収したとも言われる半導体株ブームが一服し、その後の反落も一段落したことで、ETFを通じたBTCへの資金回帰が相場を後押しし始めている。ストラテジー株も101ドルに値を戻している。
Clarity法案の進捗も相場の追い風となった。民主党が求めていた倫理規定にホワイトハウスが同意したことで、ベッセント長官は「あと一歩」と評価した。ただし、まだ草案の内容は公表されておらず、民主党がこれに同意するかも不透明だ。ただ、これから何往復かすると考えれば、交渉役のウィット氏の長期離脱が回避されたのは朗報だろう。
前述のとおり6.7万ドル台は強めのレジスタンスですんなり抜けるかは不透明だ。一方、来週期日が集中するオプションのストライクは7万ドルと7.2万ドルが飛びぬけて大きく、その辺りに向かって週央にかけて引き寄せられていく可能性がある。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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