国際決済銀行(BIS)はドルペッグ型ステーブルコインが新興国市場で資本規制の影響をほとんど受けない新たな「デジタル・ドル化」を生み出しているとする調査結果を公表した。
各国の規制当局は従来の外貨預金と比べ、ステーブルコインの普及を抑え込む力が弱い可能性があるという。
この調査は130を超える経済圏の外貨預金とドルペッグ型ステーブルコインの流入を分析している。両者とも、マクロ経済のストレス期に増加する傾向がある一方、従来の銀行預金と異なり、ステーブルコインの流入は資本規制やFX規制にほとんど反応しなかった。
BISは、これは「ステーブルコインが規制の枠外で部分的に流通しているため」だと説明している。
トークン化された金融システムでは、従来の銀行や外貨預金向けに設計された規制は効果が薄れる恐れがあり、普及が進むにつれ政策当局は金融安定を保つ新たな手段を求められる可能性があると指摘した。
世界のステーブルコイン市場は拡大が続いており、時価総額は約3097億ドル(約49兆5520億円、1ドル=160円換算)と前年の約2600億ドル(約41兆6000億円)から大きく増えた。テザー(USDT)とUSDコイン(USDC)がその8割以上を占めている。
|文・編集:井上 俊彦
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