国際決済銀行(BIS)のPablo Hernandez de Cos(パブロ・エルナンデス・デ・コス)総裁は20日、東京での講演で、ステーブルコインの国際的な規制協調の必要性を改めて訴えた。
デ・コス総裁は「Stablecoins: framing the debate(ステーブルコイン:議論の枠組み)」と題した講演を東京で行い、テザー(USDT)とUSDコイン(USDC)が世界の流通量の約85%を占める現在のステーブルコイン市場について、「償還摩擦」などによって頻繁なペグ乖離が見られることから、「通貨というよりもETF(上場投資信託)のように機能している」 との見解を示した。
規制面では、各国の規制枠組みが異なれば、「深刻な市場の分断」を招いたり、「有害な規制裁定取引」を可能にしたりする可能性があると警告し、国際的な協調が「極めて重要だ」と強調した。金融安定理事会(FSB)のAndrew Bailey(アンドリュー・ベイリー)議長(イングランド銀行総裁)も、国際的なステーブルコイン基準の策定が過去1年間で停滞していると指摘している。
デ・コス総裁はステーブルコインの普及が途上国経済の「ドル化」を加速させるリスクにも言及したほか、ステーブルコインに利息を付与すべきかどうかという論点では、利子付与を禁止することは、銀行システムからの資金流出を防ぐ役割を果たす可能性がある一方で、金融政策の有効性を低下させる恐れもあるとする見解を示した。
アメリカではGENIUS法の制定が進むなど規制整備が加速しており、国際的な足並みが揃うかが今後の焦点となる。
|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
PR
ボーナスで始めるのにおすすめな国内暗号資産取引所3選




