«規制・制度関連»
KYC/AMLといった基本的な規制概念から、日本・米国・欧州それぞれの最新の法制度・規制動向、税制改正までをまとめている。
FATFトラベルルール
国際的なマネーロンダリング対策の一環として定められたルールで、暗号資産を送金する際、送る人と受け取る人それぞれの氏名や住所といった情報を、交換業者どうしで共有するよう求める国際基準のこと。
KYC/AML
本人確認(Know Your Customer)と、マネーロンダリング対策(Anti-Money Laundering)の略称。暗号資産の交換業者は、口座開設時の身分証確認などを通じて、これらの規制への対応が義務付けられている。
資金決済法(日本の暗号資産関連法制)
日本において、暗号資産とは何かという定義や、交換業者が守るべきルールなどを定めている法律。利用者の資産を守ることや、マネーロンダリング対策の観点から、これまで段階的に規制が整備されてきた。
CBDC(中央銀行デジタル通貨)
日本銀行のような各国の中央銀行自身が発行する、デジタル形式の法定通貨のこと。民間企業が発行する暗号資産やステーブルコインとは異なり、国家の信用そのものによって価値が裏付けられている点が大きな違い。
サンドボックス制度
新しい技術やビジネスモデルを、政府が期間や範囲を限定したうえで規制の特例を認め、実際の市場で試験的に実施できるようにする制度。ブロックチェーンを使った新サービスの実証実験などにもよく活用されている。
クラリティ法案(CLARITY Act)
あるデジタル資産が、証券なのか商品なのか、そしてSECとCFTCのどちらの機関が監督するのかを明確に線引きする米国の法案。2025年に下院を通過し、その後は上院での審議が続いている状態にある。
ジーニアス法(GENIUS Act)
米国でステーブルコインを発行する会社に対し、裏付けとなる準備金の保有や、その内容の定期的な情報開示を義務付ける連邦法。2025年に成立しており、2027年1月までには本格的な施行が見込まれている。
アンシラリー資産(Ancillary Asset)
証券の発行に付随して無償で配布されるトークンのように、それ自体は証券ではないものの証券発行と関連が深い資産を指す、米国規制上の分類の考え方。CLARITY法案の議論の中でも重要な概念の一つとされる。
改正金融商品取引法(暗号資産の金融商品化)
2026年7月に成立した日本の法改正のこと。暗号資産をこれまでの資金決済法上の扱いから、正式な金融商品として新たに位置づけ、インサイダー取引の規制や情報開示の義務などを新設する内容を含む。
インサイダー取引規制(暗号資産)
発行体しか知り得ない、価格に影響しそうな重要な未公表情報を利用して暗号資産を売買することを禁止する規制のこと。株式市場に以前からあった規制が、改正金融商品取引法によって暗号資産にも新たに導入された。
申告分離課税(暗号資産の税制改正)
暗号資産で得た利益を、給料などの他の所得と合算せず、一定の税率だけで課税する方式に変更する案のこと。現在は最大55%にもなる総合課税の税率から、株式と同程度の水準への引き下げが検討されている。
現物ビットコインETF
実際のビットコインを裏付け資産として保有し、その値動きに連動するよう設計された上場投資信託のこと。証券口座を通じて株式のように売買できる手軽さが特徴で、米国ではすでに承認・上場されている。
米国証券取引委員会(SEC)
米国で株式や債券などの証券市場を監督する政府機関。暗号資産についても、それが証券に該当するかどうかを判断し、発行体や取引所の規制・取り締まりを行う立場から、業界に大きな影響力を持つ。
商品先物取引委員会(CFTC)
米国で商品先物やデリバティブ取引を監督する政府機関。ビットコインなど「十分に分散化された」とされる暗号資産は証券ではなく商品として扱われるため、CLARITY法案などの議論ではCFTCの管轄拡大が焦点となっている。
MiCA(EU暗号資産市場規則)
EU(欧州連合)加盟国全体に適用される、暗号資産に関する包括的な規制の枠組みのこと。発行体やサービス提供者に対する認可制度、利用者を守るための情報開示や消費者保護のルールなどを幅広く含んでいる。


