米スタートアップ支援のY Combinator(ワイ・コンビネーター)のNemil Dalal(ネミル・ダラル)氏は10月28日、暗号資産(仮想通貨)分野の出資テーマをまとめた募集資料をXで公開した。今後6カ月で注目する事業として、米ドル以外のステーブルコイン発行や、ステーブルコインを使った銀行サービス、不動産などの資産のトークン化を挙げている。
ワイ・コンビネーターは、OpenAI(オープンAI)やAirbnb(エアビーアンドビー)、Stripe(ストライプ)、Coinbase(コインベース)などを支援してきた、米国を代表するスタートアップ支援組織だ。
今回の資料では、直近1年の暗号資産の普及は個人ではなく機関が主導し、投機よりも実際の金融ニーズが成長を支えたと分析している。具体例として、原油の値動きに備える取引や、企業の海外送金を速める用途を挙げた。
主な募集テーマは以下の通り。
- 米ドル建てステーブルコインの普及
新たな利用者や加盟店を開拓するサービス。ゲームなど、ステーブルコインを利用する利点がある顧客層への普及戦略を求めている。 - 米ドル以外のステーブルコイン発行
需要のある通貨で、安全なステーブルコインを発行する事業。 - ステーブルコインを使った銀行サービス
既存の金融サービスが十分に届いていない顧客を対象とする事業。海外から仕事を受ける業務受託者や、国際的に事業を展開する企業などを例示し、適切なリスク管理も求めている。 - 資産のトークン化
世界で24時間売買できることや、分散型金融(DeFi)との連携が利点となる資産を選び、信頼できる形でトークン化する事業。不動産をNFT(非代替性トークン)にし、ブロックチェーン上の資金を住宅ローンに活用する構想も挙げている。 - 取引市場や操作画面の開発
トークン化した資産などを売買する取引市場や、売買に使う操作画面の開発。新たな資産やデリバティブ、特定の地域に対応するサービスを想定している。 - ブロックチェーンを使ったAI事業の資金調達
ブロックチェーンを活用し、AI事業の資金調達を行う仕組み。 - AIエージェントによる売買と基盤開発
AIエージェントによる暗号資産などの売買や、それを支える基盤の開発。
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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


