● イーサリアム(ETH)は10月18日、2384ドル近辺で推移し、50日単純移動平均線(SMA)の2550ドルを下回った。10月のETF流出額は累計9億5500万ドルに達したと報じられている。
● ETHの相対力指数(RSI)は35.98まで低下し、売り圧力の強まりとともに「売られ過ぎ」水準に近づいている。
● 2550ドル超えへの回復は短期的な見通しを改善させる可能性がある一方、2277ドルを割り込めばより大きな下落にさらされ、200日SMAが視野に入る。
ETF流出とマクロ懸念でイーサリアムが2400ドル割れ
イーサリアムは10月18日の日曜、2384ドル近辺で取引され、月初の始値から11%下落した。ETHの直近の下落は、機関投資家の資金引き揚げやマクロ経済の不透明感、テクニカル面の勢いの弱まりが重なったことによるものだ。

米国の現物イーサリアムETFは10月16日の金曜、6970万ドルの資金流出を記録し、月間の累計純流出額は9億5500万ドルに達した。10月13日を除く全営業日で純流出を記録しており、同日は2480万ドルの資金流入があった。ブラックロックが運用するiシェアーズ・イーサリアム・トラスト(ETHA)は、9月28日以降、資金の純流入を記録していない。
継続的な資金流出は、ETHへの機関投資家の需要が弱まっていることを示している。ETFの解約が生じると、運用会社が裏付け資産を売却する必要が生じる場合がある。今後1週間も資金流出が続けば、価格の回復を妨げる可能性がある。
インフレと金利を巡る不透明感が暗号資産市場の重荷に
米国のインフレ率は9月に加速し、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の見通しを複雑にしている。消費者物価指数(CPI)は前月比0.6%、前年同月比3.7%上昇し、8月の3.4%から伸びが加速した。食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.3%、前年同月比2.6%の上昇だった。ガソリン価格の上昇が、総合指数の上昇の主な要因となった。

このインフレ指標の上振れを受け、金利が長期にわたり高止まりするとの懸念が再燃している。Polymarketの市場予想では、12月に0.25%利上げとなる確率が76%まで上昇し、直近24時間で28ポイント上昇した。金利や国債利回りの上昇は、投資家がより安全な資産から得られるリターンを見直す結果として、暗号資産を含むリスク性資産への選好を弱める可能性がある。
こうしたマクロ環境の重圧は、9億5500万ドル規模に達したETHのETF解約の影響をさらに強めている。投資家が金融緩和に対して慎重な姿勢を続ければ、機関投資家の買い意欲が回復するまでに時間がかかる可能性がある。
10月の弱さがイーサリアムの弱気なテクニカル形状に拍車
イーサリアムは過去、10月に大きな上昇と下落の両方を経験してきた。ETHは2025年10月に約7.2%、2024年10月に3.2%それぞれ下落している。過去の値動きは直近の10月の弱さを裏付けるものの、10月が一貫して弱気な月というわけではない。
10月18日時点で、ETHが2550ドルの50日移動平均線を下回り、RSIも40を下回る水準で推移していることから、短期的な地合いは弱気に傾いている。

もっとも、ETHは100日SMA(2277.37ドル)と200日SMA(2147.41ドル)をいずれも上回っており、短期的なトレンドのサポートは失ったものの、長期の移動平均線はいずれも下回っていない。
RSIは35.98で、付随する移動平均線の42.71を下回る水準にある。RSIは直近の価格変動の速度と大きさを測る指標で、一般的に30を下回ると「売られ過ぎ」とみなされる。ETHはその水準に近づいているが、まだ到達はしていない。
ETHが2550ドルの50日SMAを下回ったまま推移すれば、売り手が価格を100日SMAの2277.37ドルまで押し下げる可能性がある。この水準は直近の終値から約4.5%低く、最初の主要な支持線となる。
2277ドルを明確に割り込めば、ETHは200日SMAの2147.41ドルに向けてさらなる下落にさらされる。
回復に向けては、ETHがまず直近のレンジを上回って安定し、2549.96ドルの50日SMAを回復する必要がある。この水準を上回る動きがRSIの改善とETFへの資金流入の再開を伴って持続すれば、買い手が優勢を取り戻しつつある兆しとなる。
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