暗号資産(仮想通貨)企業DWF Labs(DWFラボ)の子会社2社が、暗号資産の保管サービスを手がけるBitGo(ビットゴー)をロンドンの高等法院に提訴したという。FINANCIAL TIMESなどが10月9日報じた。
請求額は1億4100万ドル(約223億円、1ドル=158円換算)で、トークンの売却制限に関する契約違反を主張している。
報道によると、子会社側は、ビットゴーが割引価格で購入したトークンを、売却制限の期限前に売ったと訴えている。その売却によって市場価格が下がり、自社が保有し続けていたトークンの価値も減少したという。
DWFラボは、ドナルド・トランプ米大統領と一族が支援するWorld Liberty Financial(ワールド・リバティ・ファイナンシャル、以下WLFI)に投資した企業だ。2025年に2500万ドル分のWLFIトークンを購入したと報じられている。
訴訟の対象は、Falcon Finance(ファルコン・ファイナンス)のトークン「FF」と、ゲーム関連のトークン「ESPORTS」だという。子会社側の説明では、ビットゴーへの販売契約には、当初3カ月間の売却制限と、その後の段階的な解除条件が設けられていた。
こうした売却制限は「ロックアップ」と呼ばれる。トークンを購入した投資家がすぐに売却することを防ぐ仕組みだ。今回も、ビットゴーが受けた価格の割引は、トークンを一定期間売却せずに保有することが条件だったとされる。
ところが、子会社側は、最初の制限解除の約2カ月前にトークンが取引所へ移されたと主張している。売買が少ない市場で大量のトークンが売却され、価格を押し下げたというのが、損害を訴える根拠だ。
報道では、FFは3月上旬の約0.08ドルから4月下旬には約0.07ドルに下落したとされる。ESPORTSも3月中旬の約0.28ドルから6月上旬には約0.07ドルに下がったという。
DWFラボは、4月と5月にビットゴーへ問題を提起したものの、必要な確約を得られず、訴訟に踏み切ったと説明している。
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|文:平木 昌宏
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