暗号資産(仮想通貨)取引所のOKJは10月10日、NIGHT(ナイト)の取扱いを13日から始めると発表した。
暗号資産交換業者が板取引でNIGHTを提供するのは国内で初めてとなる。板取引は利用者同士の売買注文で価格が決まる方式で、交換業者が売買の相手となる販売所とは仕組みが異なる。
NIGHTの取扱い自体は、8月24日に始めたソニーグループのS.BLOXに続き国内2社目となる。OKJは取引所、販売所、積立、入出庫の4サービスで扱う。
プライバシー系銘柄への関心が高まるなか、NIGHTの価格はこの1カ月で2倍を超えた。
CoinMarketCapのデータによると、10月初めまでの1カ月の上昇率は約133%に上る。
プライバシー系の代表的な銘柄であるジーキャッシュ(Zcash:ZEC)も、9月に暗号資産全体の時価総額ランキングで一時9位まで浮上している。
10月9日時点の価格は0.045ドル台で、時価総額は7億5248万ドル(約1189億円、1ドル=158円換算)と73位につける。
NIGHTは、プライバシーに特化したブロックチェーン「Midnight(ミッドナイト)」のトークンである。
開発はカルダノ(ADA)の創設者チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏が主導している。メインネットは2026年3月に始動した。
Midnightは、取引の中身を伏せたまま、必要な相手にだけ情報を示す「選択的開示」を設計の柱に据える。データそのものは手元に残し、計算が正しかったという証明だけをチェーンに書き込む仕組みだ。
この証明に使うのが、中身を明かさずに条件を満たしていることだけを示すゼロ知識証明の技術である。
OKJは、個人データや企業の機密を守りながら、本人確認などの規制に対応したアプリを作れる点を特徴に挙げている。
ホスキンソン氏は2月の来日時、NADA NEWSのインタビューに対して、事業の取引内容をすべて公開できないことが大企業の参入を阻んできたと説明していた。
同氏はその際、北海道から沖縄まで全国を回り、日本企業に活用を呼びかけている。
こうした働きかけもあり、国内企業の間で、Midnightを使った事業を検討する動きが水面下でじわりと広がりつつある。
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|文:栃山直樹
|画像:リリースから


