欧州証券市場監督機構(ESMA)は10月8日、暗号資産市場規制(MiCA)に準拠していないステーブルコインについて、認可を受けた暗号資産サービスプロバイダー(CASP)は関連サービスを提供すべきでないとする意見書を、加盟各国の監督当局向けに公表した。
意見書は、各国当局が残存するエクスポージャーを確認した場合、できるだけ早く、遅くとも3カ月以内に解消するよう求めている。期限は2027年1月8日となる。
対象は取引プラットフォームの運営、交換、注文の執行や受送信、助言、移転、カストディ、ポートフォリオ管理など、CASPのすべてのサービスに及ぶ。
ESMAは2025年1月の声明で取引の停止を求める一方、カストディと移転は引き続き可能としていた。今回の意見書は、カストディや移転も停止の対象に加えた点が大きな違いだ。
ESMAは、こうしたトークンの提供は顧客の最善の利益のために行動する義務と両立しないとし、警告表示や開示では十分に対処できないと指摘した。既存保有分の売却、転換、引き出し、移転、カストディに限った期間限定の措置は認めるが、新規の取得や宣伝、取引は認められない。
なお、意見書自体に法的拘束力はなく、特定の銘柄も名指ししていない。ただし時価総額最大のステーブルコインであるTether(テザー)社のUSDTはMiCAの認可を受けておらず、取引所でUSDTを保有するEUの利用者は各プラットフォームの指示に従う必要がある。
これによってEU内では、USDCやユーロ建てなど準拠済みのステーブルコインへの移行がさらに進むとみられる。
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|文・編集:井上 俊彦
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