米国の暗号資産(仮想通貨)業界による2026年11月の中間選挙に向けた企業献金が2億600万ドル(約315億円)に達し、2024年の大統領選挙時と比べて約3割増加したと、日本経済新聞が10月8日報じた。
献金額は業種別で最大となり、企業献金全体の約3分の1を占めたという。
米市民団体Public Citizen(パブリック・シチズン)が8月27日に公表した調査結果によると、2026年6月末までに企業が政治団体「スーパーPAC」などに拠出した資金は計6億4600万ドルに達したという。
スーパーPACは、候補者への直接献金とは異なり、候補者を支援する広告などに多額の資金を投じられる政治団体で、今回の調査では、暗号資産企業からの献金が最も多く、業界を支援するスーパーPAC「Fairshake(フェアシェイク)」には8300万ドルが集まった。
こうした巨額の献金を背景に、暗号資産業界は米議会への働きかけを強めている。
現在、業界が成立を求めているのが、暗号資産の規制上の位置付けや監督機関の役割を明確にする「CLARITY Act(クラリティ法案)」だ。
しかし、米上院では9月中旬、法案の審議を進めるための手続き投票が否決され、年内成立の見通しが後退した。
これを受け、Coinbase(コインベース)が支援する業界団体Stand With Crypto(スタンド・ウィズ・クリプト)は、約300万人の支持者に対し、法案への賛否を中間選挙の投票判断に反映するよう呼びかけたという。
一方、パブリック・シチズンの調査担当ディレクター、Rick Claypool(リック・クレイプール)氏は、巨額の企業献金が議会への圧力として機能していると指摘し、企業や富裕層の利益が優先されることへの懸念を示した。
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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


