韓国のIT大手LG CNSは10月6日、金融機関向けのブロックチェーン基盤「KITL(キトル)」の提供を開始したと発表した。銀行や証券会社、カード会社などがステーブルコインやセキュリティ・トークン(ST、デジタル証券)、実物資産(RWA)を活用したサービスを構築するための共通基盤として提供する。
KITLは、デジタル資産の保管に必要な電子ウォレットやブロックチェーン上での取引処理、取引履歴の収集などの機能を備える。電子ウォレットには、韓国銀行が進めたデジタル通貨の実証実験「Project Hangang(プロジェクト・ハンガン)」で使われた技術を活用する。
LG CNSは今回、米ドル連動型ステーブルコインUSDCを発行するCircle(サークル)、デジタル証券プラットフォームを手がけるSecuritize(セキュリタイズ)、Canton Foundation(カントン・ファウンデーション)、Chainalysis(チェイナリシス)、Chainlink(チェーンリンク)の5社とも業務提携した。各社の技術をKITLと組み合わせ、金融機関によるデジタル資産サービスの構築を支援する。
韓国では、株式や債券、ファンドなどをブロックチェーン上で発行・流通できるようにする制度整備も進んでいる。関連法は2027年2月4日に施行される予定で、LG CNSは制度の施行に合わせて金融機関がサービスを始められる環境を整えるとしている。
日本でも金融機関によるデジタル資産の基盤整備が進む。三井住友銀行や大和証券、SBI証券など9社は10月6日、STをステーブルコインで決済する実証実験「Project Trinity」で、フェーズ2(業務運用検証)までの実証を完了したと発表した。
同実証では、STの受け渡しとステーブルコインによる代金の支払いを同時に行う「DvP(Delivery versus Payment)」を検証した。STの発行・管理基盤にはProgmatを使用し、異なるブロックチェーン上のSTとステーブルコインをつなぐ仕組みも試している。
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|文:平木 昌宏
|画像: Adobe Stockより


