金融庁は8月31日、2027年度(令和9年度)予算の概算要求で、「デジタル技術を用いた金融サービスの変革への対応」に13億2765万円を計上した。前年度当初予算の8822万3000円に比べ、約15倍となる。
増加額は約12億3943万円で、伸び率は約1405%となる。金融庁の政策評価調書では、金融政策費のうち「金融政策推進に必要な経費」として計上されている。

金融庁はこれまで、暗号資産(仮想通貨)の利用者保護や不公正取引への対応、ステーブルコインの発行・流通に必要なルール整備を進めてきた。ステーブルコインの活用や、決済・取引インフラの高度化も後押ししている。
フィンテック事業者向けには相談窓口を運営し、実証実験を支援する。金融機関によるAI活用の支援のほか、大学などと連携したデータ分析や、暗号資産事業者のサイバーセキュリティに関する調査にも取り組んでいる。
2027年度の予算、機構・定員要求の概要では、デジタル金融を「強い経済」を実現する成長投資の一つに位置付けた。具体策として、オンチェーン金融の利活用や、デジタル決済に対応した決済システムの構築促進を掲げている。
オンチェーン金融とは、ブロックチェーン上で資産の発行や移転、決済などを行う仕組みだ。金融庁による支援事例には、ステーブルコインを使った国際送金、トークン化された証券と決済の同時処理、トークン化預金の銀行間移転などがある。
金融庁は予算とあわせ、新たな金融サービスに対応する13人の増員も要求した。暗号資産取引業者の監視や先端AIがもたらすリスクへの対応、デジタル決済の高度化、電子決済手段を扱う事業者の監督などを強化する。
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|文:平木 昌宏
|画像:Adobe Stock


