米資産運用会社VanEck(ヴァンエック)が、メタプラネットの役員報酬制度を「Bad」と評価した分析部分をレポートから削除した。メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチCEOが9月30日、Xへの投稿で説明した。
ヴァンエックも掲載ページで、暗号資産を保有するデジタル資産トレジャリー(DAT)企業のガバナンス分析が自社基準を満たさなかったため、追加調査を行う間、削除したとしている。
削除前の9月18日の分析では、主要DAT企業10社の役員向け株式報酬制度を比較し、メタプラネットだけを最低評価の「Bad」とした。
対象となったのは、役員らが1株10円で株式を取得できる「第10回新株予約権」だ。当初は、増資で一般株主の持分が薄まる一方、経営陣が取得できる株式数は増える仕組みがあった。
同社は8〜9月にこの仕組みを廃止し、対象株式数を約41%削減した。しかし、ヴァンエックは見直し後も報酬枠が大きく、低い取得価格や業績達成条件がない点などが残ると指摘していた。
ゲロヴィッチ氏は今回、同社が「創業者主導で築かれてきた経緯」は最近の議論で十分に認識されていないと説明した。
同氏が紹介した9月29日付の独立社外取締役の書簡によると、経営陣は同社が経営危機にあった当時、自己資金で新株予約権を購入していた。社外取締役は、株式を取得する際の1株10円という価格だけでは、権利の購入費用や当時引き受けたリスクを評価できないと主張した。
【次に読む】
» メタプラネット、役員報酬制度でDAT大手10社唯一の「Bad」評価=VanEck
» メタプラネットCEO、株主からの批判に「説明十分でなかった」──経営陣の報酬めぐり
» 【ST最前線】不動産STのその先へ──大和証券・澤氏が描くオンチェーン資本市場
|文:平木 昌宏
|画像:Shutterstockより