ビットコイン急騰、底打ち鮮明に 連休中に何があった?【楽天ウォレットDaily Report】

ポイント

・連休中は7.5万→8.7万ドルに上昇
・8.2~8.3万ドルのレジスタンスゾーン抜け底打ち鮮明に
・きっかけは原油安と和平期待、ETFフローの回復が後押し
・金利急騰で8.4万ドルへ調整

連休中のBTC市場

連休中のBTC市場は大きく上昇した。

Bitcoin price chart (BTC/JPY) with yellow arrows pointing to major events and Japanese labels marking key crypto news from 2018–2024.]

木曜日早朝に7.5万ドル(約1,185万円)割れから切り返すと、金曜日に8万ドル(約1,265万円)を突破。週末は前回戻り高値8.2万ドル(約1,295万円)で上値を押さえられたが、月曜日に上抜けると、火曜日には8.7万ドル(約1,375万円)台まで上昇した。しかし、昨日にかけて小さなダブルトップを形成して上昇が一服し、足元では8.4万ドル(約1,325万円)台で推移している。

BTCは月初に8.2万ドルでピークアウトすると、Clarity法案の否決、FRBの利上げ、さらにフーシ派によるサウジパイプライン攻撃で原油価格が107ドルまで上昇するなか、先週木曜日に7.4万ドル台まで値を落とした。

しかし、サウジのパイプライン復旧などもあり原油価格が反落したことで下げ渋ると、悪材料出尽くし感からじりじりと値を戻し始め、金曜日の米株市場がオープンするとETFフローが+4.33億ドルと回復したこともあり8万ドルを突破、前回戻り高値8.2万ドルに肉薄した。国連総会へのイラン代表団の参加が認められ、米国との交渉再開期待から原油価格が100ドルを割り込んだことも、リスクオンムードにつながったか。

週末は、レザイ・イラン国家安全保障会議事務局長の強硬発言や、トランプ大統領が週末の予定をキャンセルしてワシントンに戻ったことなど、一触即発ムードが高まるなか8万ドルを割り込んだが、週明けにトランプ大統領がフーシ派への攻撃参加を寸前で思いとどまったと報じられると、8.2万ドルにワンタッチした。

午後に入り8.2万ドルのレジスタンスを上抜けると、先物市場のショートカバーを巻き込みながら8.5万ドル台に急騰した。さらに週明けの米株市場で、AIエージェント「Muse」がApp StoreでChatGPTを抜いて1位となったことを好感してMETA株が急騰、Nasdaqが史上最高値を更新、ETFフローも+9.99億ドルとほぼ1年ぶりの高水準を記録するなか、8.7万ドル台まで値を伸ばした。

一旦8.5万ドル台に値を落としたが、昨日、米特使とアラグチ外相が交渉を再開したと伝わると、原油価格が90ドルを割り込むなかBTCは再び8.7万ドル台に値を伸ばした。しかし、S&Pが発表したPMIが予想を上回り、5年債入札が低調となるなか米長期金利が急上昇。ペゼシュキアン大統領の国連演説も強硬な内容だったこともあり原油価格が強含むと、BTCは8.4万ドル近辺に値を落としている。

本日のBTC市場

本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。

BTCは5月の戻り高値8.2万ドルと、史上最高値からの38.2%戻し8.3万ドルが並ぶレジスタンスゾーンを3度目のチャレンジで上抜け、底打ちを鮮明にした。

ETFフローは金曜日からの3営業日で21億ドルの流入。価格急騰を演出したと同時に、底打ち観測から投資家が戻ってきた様子がうかがえる。2024年1月のローンチ以降、昨年10月のピークまで約600億ドル流入し、そこから7月のボトムまで約100億ドル流出したが、そこから3か月弱で約60億ドル流入している。今回の直接的なきっかけは、フーシ派への攻撃取りやめと、にわかに浮上した和平ムード、原油価格の下落だった。確かに週末には、サウジが米国に再三の参戦要請をし、トランプ大統領もイランへの再攻撃を「決断」しかねないと報じられ、欧州でもロシアによるNATO諸国攻撃が噂されるなど、地政学リスクが最高潮に達しようとしたタイミングでの緊張緩和が大きく意識された。

ただし、イランが海峡での攻撃を止めるのが先か、米国が海上封鎖を解除するのが先か、入り口論で交渉は難航している。仮に合意しても、イラン国内で穏健派と強硬派の意見に相違が見られるなか、市場がどこまで本気で期待しているかは不透明だ。そうしたなか、BTCが大きく反発した背景は「最悪の悪材料」をこなしたからだろう。すなわち、6月末のストラテジー売却を機にボトムアウトし、9月のFRB利上げとClarity法案否決を受け、上昇フラッグを上抜けた格好だ。こうした動きを見て、これまで様子を見ていた長期投資家が市場に戻りつつある構図だ。

こうした動きはまだ始まったばかりで、引き続き底堅い展開が予想される。足元では、明日のオプション期日に向けて8.5万ドルのストライクに吸い寄せられる動きが強まりそうだ。

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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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