暗号資産・ブロックチェーン企業へのVC投資が増加──前期比31%増=Galaxy

暗号資産金融サービス企業Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)は9月16日、暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン分野への投資動向をまとめた調査結果を公表した。

2026年4〜6月期にベンチャーキャピタル(VC)が投じた資金は約56億8300万ドルとなり、前期比で31%増えた結果となった。

投資先は非上場の暗号資産・ブロックチェーン関連企業で、投資件数は前期比10%増の384件だったという。

Dual-axis chart: blue bars for crypto VC capital invested and a black line for deal count, from 2016 to 2021+, showing a peak around 2021/22 in both metrics.
<暗号資産・ブロックチェーン関連企業への四半期別VC投資額と投資件数|Galaxy Research>

増加の最大の背景には、投資資金が後期段階の企業に集中したことがあるという。全投資額の約78%を後期段階の企業が占め、案件1件当たりの調達額中央値も約490万ドルと過去最高に達したとしている。

Time-series chart of crypto VC investments by stage (pre-seed, seed, early, later) with stacked bars and percentage lines from 2016 to 2020s.
<キャプション:企業の成長段階別に見たVC投資額の構成|Galaxy Research>

分野別では、取引所や投資、融資などを手がける企業が約35億2300万ドルを調達した。これは全投資額のおよそ6割に相当し、この分野に投じられた資金の9割超が後期段階の企業に向かったとしている。

これに対し、分散型金融(DeFi)分野への投資額は約4億7800万ドルだった。プライバシー・セキュリティーや資産のトークン化、人工知能(AI)などの分野にも資金が流入したとしている。

地域別では、米国に本社を置く企業が投資額の73.5%を占めた。一方、投資件数に占める米国企業の割合は39.1%で、米国の大型案件が全体の投資額を押し上げたことがうかがえるとしている。

2026年4〜6月期は、ビットコイン(BTC)の価格とVC投資額がともに上昇した。ただし、2017年や2021年と比べると、暗号資産価格とVC投資の連動性は弱まっているという。

背景には、投資家が暗号資産への投資手段を選びやすくなったこともあるという。現物型上場投資商品や暗号資産を保有する企業が、VCファンドと投資資金を奪い合っている可能性があると指摘している。

VCファンドを取り巻く環境は、依然として厳しいとみている。4〜6月期に新たな暗号資産特化型ファンドへ配分された資金は約39億ドルだったものの、ファンド数は5本にとどまり、2019年以来の低水準だった。

2026年上半期のVC投資額は約100億1800万ドルに達した。このペースが続いた場合、通年では約200億3700万ドルとなり、2025年の約203億ドルに迫る一方、2023〜2024年の低迷期を上回る水準になると見込んでいる。

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|文:平木 昌宏
|画像:Shutterstock