治療用アプリや治験支援システムを手がける日本企業のサスメドは9月16日、同社のブロックチェーン技術を使ったシステムで治験を実施した医薬品が、国内で製造販売承認を取得したと発表した。ブロックチェーンを活用した企業治験の結果に基づく医薬品承認は、同社の調査によると世界初という。
承認されたのは、ナルコレプシーや、閉塞性睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度の眠気などを対象とする「ウエキクス錠」だ。ヴィアトリス製薬が承認を取得した。サスメドは国内での治験にシステムを提供した。
治験では、患者の状態や薬の効果を記録し、そのデータが医療機関の元の記録と一致するかを確認する。サスメドの「SUSMED SourceDataSync(SUSMED SDS)」は、このデータ照合にブロックチェーン技術を活用する。記録の信頼性を保ちながら、人手による確認や医療機関での入力作業を減らす狙いだ。

今回の承認に至るまで、サスメドは制度上の確認と実証を重ねてきた。国の「規制のサンドボックス制度」で実証した後、2020年12月には、ブロックチェーン技術を使ったデータ照合が従来の作業に代わり得るとの厚生労働省の回答を得た。
システムはその後、医薬品の国内治験に導入された。2022年11月に始まった試験に続き、2023年1月には別の対象疾患での試験にも採用された。実証段階にあった技術が、医薬品の承認につながる治験で使われたことが今回の要点だ。
サスメドは、別の比較検証で治験の確認作業などにかかる工数が減ったとしている。今後、導入が広がり、医薬品開発の効率化につながるかが注目される。
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|文:平木 昌宏
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