暗号資産(仮想通貨)取引所Coincheckを傘下に持つCoincheck Group N.V.(コインチェックグループ)は8月31日、フランス・パリに本社を置くウォレット基盤企業DFNSと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
国内金融機関向けに、機関投資家水準のデジタル資産のカストディ(保管)基盤の構築を支援することを目指し、今後は規制当局の要請への対応や最終契約の締結を前提に、DFNSの技術をコインチェックへ導入する方向で協業する。
DFNSは、銀行やフィンテック企業など向けにデジタル資産のウォレット基盤を提供しており、同社の「Wallet-as-a-Service(WaaS)」は、暗号資産の秘密鍵管理や取引承認、ガバナンス管理などを一つの基盤で扱えるほか、100を超えるブロックチェーンに対応するという。
また、クラウド型のSaaSに加え、企業が自社環境で運用するオンプレミス型などにも対応しており、金融機関が鍵情報を自国内で管理するといった規制上の要件にも対応できるとしている。
コインチェックは個人向けでも、デジタル資産を管理するウォレット領域の事業を進めている。
5月には、KDDI、auフィナンシャルホールディングス、コインチェックによる合弁会社「au Coincheck Digital Assets」が始動。
利用者自身が秘密鍵を管理する「ノンカストディアルウォレット」を中核事業に据え、暗号資産やステーブルコインなどのデジタル資産を身近に利用できる環境の構築を目指すと発表し、5月時点では、2026年夏ごろからウォレットを提供する予定としていた。
今回のDFNSとの提携では、こうした個人向けのウォレットとは異なり、信託銀行などの金融機関が利用するカストディ基盤の構築を支援する。
コインチェックグループは、個人向けに加えて機関投資家向けサービスやデジタル資産インフラへの事業拡大を進めている。
コインチェックの德力創一朗専門役員は、日本ではデジタル資産を巡る規制整備が進み、信託銀行などの伝統的な金融機関が同分野へ本格的に参入しつつあると説明した。
その上で、コインチェックが暗号資産交換業者として培ってきたライセンスや技術、運用体制と、グループの海外での知見を組み合わせ、金融機関向けに信頼性の高いカストディ基盤の提供を目指すとしている。
|文:NADA NEWS編集部
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